ウィズコロナの今、原田マハ『たゆたえども沈まず』を読み終えて
本屋で見かけるたびに気になっていたこの一冊、ようやく読めました。
物語の主要な登場は4人。商才溢れる日本人画商、林忠正と部下の加納重吉。オランダからやって来た売れない画家のフィンセント・ファン・ゴッホと弟のテオ。
本当に大まかに言ってしまえば、売れない画家ゴッホが作品を創り出していく様を描いたストーリーなのですが、この本のいいところはゴッホ目線で物語が進んでいかないところです。あくまでも弟のテオ、そして後にテオにとって大切な友人となる重吉の2人のサイドを中心に書かれていま