適材適所Swedish Sponge Cloth
*写真はamazon.comよりお借りしました。
遅ればせながら、Swedish sponge clothを愛用している。日本ではスウェーデンスポンジワイプ、吸水クロス、セルロースクロスなどと呼ばれているようだ。17cmx20㎝ぐらいの厚紙のように見えるけど、濡らすとふわっと柔らかくなる。セルロース素材なので、環境にやさしい。
北欧雑貨が好きな人は「ああ、それ2020年ぐらいに流行ったやつじゃないですか?」とおっしゃるかもしれません。それです。わたしも2020年ごろ義母から「これすっごくいいのよう!」とお土産にもらいました。ちなみに義母のブームは数か月で終わり、もう使っていません。
義母はこのsponge clothを皿洗いに使っていた。それまでは小さいタオルを使っていたので、確かにそれに比べたら「すっごくいい」のかもしれない。でも、普段スコッチブライトとかのスポンジで皿を洗っているわたしには何が「すっごくいい」のか分からなかった。17cmx20cmというサイズは、わたしの手には大きすぎるし、スポンジほど泡立ちも水切れもよくない。かわいい絵がついているので、もらったsponge clothは未使用のまま4年も台所の飾りになっていた。
ちょっと前から、家にあるネスプレッソマシンから時々水が漏れるようになった。8年選手だからまあしょうがない。マシンの下にタオルを敷いて、濡れたら取り替えることにした。ある日、ネスプレッソのすぐ上に飾ってあるsponge clothが目に入り、タオル代わりに敷いてみようかな、とふと思いついた。
これが思いがけない発見となった。sponge clothが濡れたついでにマシン周りをちょちょっと拭き掃除してみた。スポンジより目がみっしりしているからきちんと拭けるし、タオルよりはるかに絞りやすいし乾きやすい。「固く絞った布巾で」の状態が簡単に作り出せる。お前はだめなspongeじゃなくて、優れたclothだったのか…!4年も良さを分かってやれなくてほんとにごめん。それ以来、拭き掃除のハードルが下がって、sponge clothは大活躍。義母にもこの子の本当の使命を教えなければ。(ネスプレッソマシンは相変わらず漏れています)
この手のひら返しの言い訳をすると、sponge clothという名前がよくない。スポンジと言われたら、スポンジとして使ってしまうのが人というもの(clothという部分を無視した自分の落ち度は棚に上げます)。そう思って改めて検索してみると、今はSwedish dishclothと呼んでいるサイトの方が多い。dishcloth、つまりお皿洗いもしくはお皿拭き。これもいまいちなネーミングだ。先述の通り、お皿を洗うにはさほど優れているとは思わなかった。お皿を拭きあげるには、17㎝x20cmはあまりに頼りない。スウェーデンの人はこんな小さなものを何枚も使ってせこせこお皿を拭いているのかしら?と思う人もいるだろう。長所が一発で伝わる名前が欲しいところ。小林製薬みたいな。
4年もかかってしまったものの、壊れかけのネスプレッソマシンのおかげでsponge clothの存在意義を発見できて、よかったよかった。もしかしたら、わたしもだめなspongeではなく、優れたclothとして輝ける日が来るかも!という希望も湧いてくるというものだ。そういうわけで、スウェーデンの…セルロースの…簡単に絞れて…ささっと拭ける…かわいいやつ、お勧めです。