講座【簿記】:6.現金過不足
現金過不足は、家計やお店のお金の管理で「お金の計算が合わない」ときの状態に置き換えると理解しやすくなります。この仕訳は、日常生活の例で考えると暗記がスムーズになります。
【現金過不足の覚え方】
不足:記録漏れた「経費」を「借方」に。
余剰:記録漏れた「売上」を「貸方」に。
♦生活に例える現金過不足
現金残高が合わない場合
生活例:財布の中に1万円あるはずなのに9,000円しかない。
考えられる原因:計算ミス、記録漏れ、使いすぎなど。
原因を特定するまでの対応
生活例:お金が足りない(または余っている)ことがわかったら、とりあえず「現金過不足」として記録し、後で原因を探る。
原因特定後の修正
生活例:財布の中身が合わない原因が、「お菓子を買ったけど記録していなかった」と判明した場合、その支出を記録する。
♦【丸暗記すべき10項目】
1. 現金過不足の意味
解説:帳簿上の現金残高と実際の現金残高が合わない状態。
キーワード:帳簿と実際が不一致。
2. 現金過不足の勘定科目
解説:一時的に「現金過不足勘定」を使って処理する。
キーワード:原因特定までの仮の勘定科目。
3. 貸方修正の例(売上漏れ)
解説:売上を記録していなかった場合、「売上(貸方)」で修正する。
キーワード:収益の漏れ。
4. 借方修正の例(経費漏れ)
解説:経費を記録していなかった場合、「費用(借方)」で修正する。
キーワード:費用の漏れ。
5. 原因特定後の仕訳
解説:原因を特定した後は、現金過不足勘定を消して正しい勘定科目で修正。
キーワード:正しい勘定科目に振り替え。
6. 原因が特定できない場合
解説:決算時に原因が特定できなければ、「雑損(借方)」または「雑益(貸方)」として処理。
キーワード:雑損、雑益。
7. 試算表での確認
解説:現金過不足があると試算表の貸借が一致しないため、発見のきっかけになる。
キーワード:貸借不一致。
8. 現金過不足の仕訳例
解説:現金が足りない場合の仕訳は「現金過不足(借方)」、余っている場合は「現金過不足(貸方)」。
キーワード:不足=借方、余剰=貸方。
9. 一時的な記録の重要性
解説:現金過不足勘定は、原因が特定されるまでの仮の記録。
キーワード:原因特定まで一時処理。
10. 現金過不足が与える影響
解説:帳簿の正確性を欠くため、経営判断に影響を与える可能性がある。
キーワード:正確性の欠如。
♦【ポイント】
現金過不足勘定:一時的な仮の勘定科目。
雑損・雑益:原因特定できない場合の最終処理科目。
帳簿残高 vs 実際残高:不一致が発見のきっかけ。
仕訳の形式:借方と貸方で現金の増減を記録する。
決算修正:期末に正確な財務状況を反映するための調整。