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無料添削デザインスクール #320「オーガニック食材の定期配送」
お題
添削
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オーガニック食材のバナーですね。
パステルカラーでまとめられていますね。
■切り抜き
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背景の野菜の写真を切り抜いて使っていますが、切り抜くと不自然に見えます。
写真を使うときは何個かパターンがあります。
・そのまま使える
・背景に余計なものが写っている
・一部分を切り抜いて使いたい
・パーツをバラバラにして使いたい
いい素材であればあるほどそのまま使えます。
できるだけそのまま使える素材を使うといいです。
いい素材を使うだけで画面がまとまりやすいです。
切り抜いて使うときは、バラバラにして動きを出したいときなどに使うことがあります。
今回のを見ると背景全体に使っているので切り抜かなくてもいいと思います。
背景がブルーシートとかだったらそのまま使えないので加工が必要ですが…
切り抜いた場合も背景を無の空間にしないで、オーガニックっぽさが出るようなウッド調のテーブルに乗せたりするといいです。
切り抜いたときのデメリットとしては、影をつけるのが難しいです。
これはPhotoshopのシャドウ機能だけだと不自然になります。
デッサンの技術で描き起こさない限り自然な影にするのは難しいです。
なのでどうしても浮いているように見えるので、切り抜かないで使った方がメリットは大きいです。
■流れ
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ちょっと文脈がずれているようにも感じますが…
「キャッチコピー」の後には「答え」をすぐに置いてあげるのがセオリーです。
「オーガニックを高いと思っているんですか?」
「1100円で買えるんですよ!」
こう考えるの自然なのですが、要素を全部入れないといけないのがバナーの難しいところですね。
困ったら通販の流れをマネするといいです。
通販の流れは、実は何十年も同じで、これが一番人が買いたくなるという流れだという答えが出ています。
1.こんなことで困ってませんか?
2.そんな時はこれ!
3.でもお高いんでしょう?(社長~!)
4.今ならDVDもセットで!
5.安い~!
6.ご購入はこちら!
LPも同じ流れです。
バナーは領域が狭いので悩んでいることとかは入れられないので、一発で人を引き付けるキラーワード(キャッチコピー)が必要になります。
「機能」だけで引き付ける時もあります。
「無農薬」「安心・安全」などです。
ただ、今回は潜在的にオーガニックは高いと思っている人に「実は安いんだよ~」という新しい提案をする内容なので、そこをメインにしてあげるといいかと思います。
■話している感じ
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「オーガニックが高いってまだ思ってる?」
これはちょっと煽っているというか見下しているようなキャッチなので扱いが難しいです。
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フォントやレイアウトの方法で伝わる「温度」が変わります。
バカにしたように感じてしまうこともあるので注意が必要です。
現状だと吹き出しや女性のイラストでかわいい感じになっているのはいいと思います。
ただ、まだ堅い感じがするので、もっとポップな感じにさりげなく言ってあげて、すぐに答えである金額につなげてあげるとトゲがそこまでない流れになるはずです。
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怖いですね。
コラボ先を間違えている感じがマジ卍。
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優しい口調で語りかけている雰囲気をフォントや置き方でも出してあげるとトゲのあるキャッチもマイルドに見せることができます。
■内容
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キャッチコピーの話になってしまいますが、オーガニックは一応としては、健康にいいとされているので、オーガニック感を全体で表現してあげれば、あえて文字でさらに説明する必要はそこまでないです。
キャッチコピーでは
「すでに知っている情報で人は動かない」
こう言われています。
これを「機能の情報(ファクト)」を言うのですが、これだけで動く場合は、この世に初めて紹介するときだけです。
オーガニックがこの世になかった時代は「無農薬」だけでも興味を引けましたが、今ではそこまで引きはないです。
なので今回は「オーガニックは高い」という潜在的な意識に「そんなに高くないよ」というキャッチをぶつけるという内容になっています。
なので無農薬などの情報はもっと小さく入れてあげる感じでいいです。
■デザイン性と効果
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パステル調でまとまっているのですが、効果が出るバナーを作るのがお仕事なので、デザインを崩してでも効果が出るようなデザインにする必要があります。
グラフィック系は効果よりもアート要素が強いのですが、Web系のバナーなどは即効果に結び付くのでより効果が求められます。
実際の現場でも「もっと派手に!もっとだ!」という指示が飛び交い、かなり下品なデザインを作ることが多いです。
高いデザイン性も大切ですが、ダウンデザインという下品に作れる技術もとても大切です。
■比率
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ここの情報は全く重要ではないです。
無くてもいいくらい。
「冊子がついてくる!欲しかったんだよ!」
と思う人は限りなくゼロです。
特典というよりおまけ要素なのでもっと小さく入れてあげるといいです。
まとめ
お題の内容を読んで、そこから何を求めているのか、どれを大きくしたらいいのかを読み解く技術もデザイナーには必要です。
優秀なディレクターがいれば「ここ上にして大きくして」とか指示をもらえるのですが、それは大きい会社だけ…基本は自分で考えます。
キャッチコピーの話をしましたが、私はキャッチコピーの知識もあるとよりどんなクリエイティブにするかが読み取りやすいので色々と勉強しました。
ただ、この技術を勉強しなくてもデフォルトで分かってしまう人もいます。
「天才」という人なのですが、彼らはナチュラルにできすぎて言語化することが苦手です。
凡人な私は必死に言語化し、分析して答えを出しています。
デザインは作る前の分析が重要なのでお題がある場合は、それを分析してレイアウトを決めてからデザインを作ってみてください。
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