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自分の部屋が汚部屋時代(プチね)だった過去の話
前回の投稿でもお伝えした通り、今日は自分が『心地いい暮らし』にこだわるきっかけともなった汚部屋時代の話をしようと思う。
タイトルに『(プチね)』なんて入れたあたりがイサギ悪いが、「プチ汚部屋」だと思っている。
なぜなら世間一般の「汚部屋」のイメージは「足の踏み場もないくらいゴミが山積みになっていてご近所からクレームがくる」レベルのものだと思うからだ。
自分の名誉のためにも、そこまでではないことを先に伝えておく。
この話は今のエリコが出来上がった土台になる話。
長くなるので興味がある方は暇な時にじっくり読んでほしい。
高校卒業からの、一人暮らし
高校を卒業し工業デザインを学ぶために仙台で一人暮らしを始めた。
好きなモノに囲まれて過ごす自分だけの空間
憧れの一人暮らし。
仙台時代は約10年、アパートは3カ所。
時間をかけて「負」の方へと進んでいく。
その前に、工業デザインを学ぼうと思った理由
そんな私、工業デザインを勉強する道を選んだのは…
雑貨大好き、車のデザイン大好き、図面大好き(父の影響)、建物大好き(これは「渡辺篤の建物探訪」の影響が大きい)だから。
建築学科は憧れるけど、そこを目指していくほどのパワーはなく、雑貨や小物など暮らしに関わる「モノ」の方に興味がわいた結果、工業デザイン科を選んだ。
小学校の頃の卒業アルバムに書いた将来の夢は
「市内をまたにかける建築家」
そんな肝の小ささがちょっとだけ可愛いと自分で思う。
今でも基本的な性質は変わらない。
幼い頃から人見知りで内にこもるタイプ。
何かをコツコツとつくったり深掘りするのが好き。
プラモデルを作ったりミニ四駆を改造したりするのが好きな、男の子のような女の子だった。
それでは早速、一人暮らし汚部屋の歴史を3カ所のアパートごとにまとめてみようと思う。
1番目のアパート
部屋にキッチンが備わったロフト付きの部屋だった。
憧れの一人暮らし♡
好きな家具、好きな色、好きな雑貨…自分のためだけの自分好みの空間が心地よく、楽しくてしょうがなかった。
最初の部屋は散らかることもなく、2年そこそこで引っ越すことになる。
(下にアル中のおばあさんが住んでいて夜中に奇声を発するため)
2番目のアパート
ここは低めのロフトの下が大きく収納になっていて、キッチンも部屋の外にあり快適なはずだった。
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学生が住むようなアパートだから仕方がないが
「収納の体積が大きい」=「片づく部屋」にはならない事は、すでにこの時に学んだ。
住み始めは良かったのだが、だんだんと仙台ライフにも慣れた頃。
街にあふれる雑貨たちが目新しく可愛くて買い物を繰り返した。
もちろんモノは増え続け捨てることも知らずあふれていく。
この頃から部屋は散らかっていく。
その当時の写真がこれだ
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90cm角のこたつ兼テーブルの上で全てを済ませようとして、整髪料から学校の道具からサボテンまでがのっかっている。
今となっては驚きの光景だ。
床にはモノが置きっ放し、よけるのが面倒で掃除もろくにできなような部屋だった(自分がそうしたんだけど)。
カーテンレールに洗濯物を干したら干しっぱなし、そのまま着替えを引っ張り着ることもしばしば。
(↑ここに関して言うと、やはり下着・服の収納はコツがいることで、そこができてないとこんな風になる)
もちろん洗濯物がかかっているのでカーテンもスカッとは開けられない=窓も開けない。
なんと不健康な家笑
この時はまだ散らかる理由を「部屋が狭い」「収納がない」にしていたが、そこだけが理由でないことを住宅会社に勤めてから知ることになる。
最後のアパート
長くなったが、もう少しお付き合い願いたい。
ここでラスボス、最後のアパート登場。
築ウン10年の鉄筋コンクリート造りの部屋だった。
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LDKでいいんだろうか。
畳の部屋+キッチン部屋+風呂+和便
お風呂のお湯は「しゅぼぼぼぼっ」と点火するタイプ。
キッチンに窓が付いているが開けると隣の建物の壁が目の前。
窓の意味がない。
面白いのは玄関で「のぞき穴」が扉方式。
図にして残しておきたい。
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これでは誰が来たかを確認するために覗いてみたら居留守を使うことは不可能。両者の「こんにちは」感が半端ない。
こんなつくりに誰がした!と言いたいところだが、昭和の古い賃貸の扉はきっとどこもこんなものだったんだろう。
部屋の日当たりは悪く、湿気の多い時期テーブルをよけるとテーブル形にカビが生えていたりする。
とにかくラスボスは
・寒い
・汚い
・暗い
最後は汚部屋というよりも「SKK」。
「とても女子が住む部屋じゃない」と友だちに言われたことを覚えている。
駅近で家賃が安い古い物件。
私はこの部屋を最後に仙台を出て地元に戻ることになる。
住環境が良くないと元気も出ないことを身をもって学んだ。
私が現在の仕事のために必要な経験…
そのための修行の場だったのだろうと今は思える。
「インテリアコーディネーターさんだから、さぞかし素敵な部屋に住んでいるんでしょう」…
この言葉の呪縛から解放されたくてこの記事を書いているのかもしれない。
こんな時代あっての今の私である。
今現在は心地いい空間で心地いい時間を過ごし、たくさんの小さな幸せに囲まれる日々を送っている。
elico