咲かない花、わからぬ人
これはちっとも成長しない彼のお話です。どうやら彼の周りでは、花を育てるのが流行っているようですね。
おやおや、彼が早速愚痴をこぼしていますよ。
「最近、隣に青い家ができたんだが、、
その家の家族は、どうみても私みたいに金持ちじゃなさそうだし、牛乳パックを切って鉢にするような奴らなんだよ。
一方でこの私は、とてもお金持ち。
当然、鉢や何から、全て最高級のものを使っている。
しかし、、なぜだ?なぜ私の育てた花はどれも枯れてしまうのだ?
あいつらの花はどれも綺麗に咲いているのに、、
私の育て方が間違っているわけない。だってどれも最高級のものを取り揃えたんだから。卑しいあいつらのことだ、私の家から花を盗んでいるに違いない!」
そこで、彼は、お金を使って隣人を追い出し、青い家を自分のものにしてしまいました。
すると、いい加減な手入れをされた青い家の花々は、途端に枯れてしまい、とうとう花は一つも咲かなくなってしまいました。
なぜでしょう?
青い家の人間は、なかなか咲かない花があると、花の様子をよく観察し、様々な方法を試しながら、時にはお金をかけ、時にはあるものでやりくりをしていました。
その結果、青い家の花は、あれほどに見事に咲いていたのです。
一方で彼は、なかなか咲かない花があっても、最高級の肥料、最高級の土を与えるだけでした。彼は、お金をかけることが最良の方法であり、唯一の方法だと思っていました。
そのために、それ以外の方法は一切試すことなく、それでもなお咲かない花は、花がダメになっているのだと、全て捨てていました。
さて、これは決して花に限る話ではありません。
咲かずに捨てた「花」はないですか?
その「花」は本当に咲かない「花」だったのでしょうか?
少しでも多くの花が咲く世界であってほしいですね。
初めまして。自分が思うことを率直に書いています。お手すきの際に、ぜひ目をお通し下さい。よろしくお願いいたします。