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罪人のカルマ/カリン・スローター
女子大学生の失踪事件が発生。
特別捜査官ウィルはなぜか捜査から外され、忌まわしい事実を知らされる。
40年以上前に凶悪な連続殺人事件を起こし、終身刑になった実の父親が仮釈放されているというのだ。
やがて発見された女性の遺体には見るも無惨な拷問の痕があり、それはウィルの父親の手口と酷似していた――。
1975年と現在、ふたつの事件が交錯するとき、戦慄の真実が浮かびあがる!
【相関図】
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【感想】
若き女性刑事アマンダ・ワグナーとフェイス・ミッチェルが殺人事件を追う。人物相関図を見るとここまで拡がったかという感じ。主人公ウィル・トレントと妻アンジー,女医サラ・リントンとの関係も複雑に。現在の事件と30年前の事件が繋がっていく。ウィルの父親の謎も。上司アマンダとウィルの過去には何か関係あるのだろうといういう書き方がされてきたが,冷たい距離感はそう言う理由だったのかと。謎解きだけに終わらず,1970年代の女性刑事の仕事のしにくさとか,人種差別が描かれ厚みのある作品になっている。いいと思う。