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そしてミランダを殺す/ピーター・スワンソン
ある日、ヒースロー空港のバーで、離陸までの時間をつぶしていたテッドは、見知らぬ美女リリーに声をかけられる。彼は酔った勢いで、1週間前に妻のミランダの浮気を知ったことを話し、冗談半分で「妻を殺したい」と漏らす。話を聞いたリリーは、ミランダは殺されて当然と断じ、殺人を正当化する独自の理論を展開してテッドの妻殺害への協力を申し出る。だがふたりの殺人計画が具体化され、決行の日が近づいたとき、予想外の事件が起こり……。4人の男女のモノローグで、殺す者と殺される者、追う者と追われる者の攻防が語られるスリリングな快作!
『このミステリーがすごい! 2019年版』 第2位
『週刊文春ミステリーベスト10 2018』第2位
『ミステリが読みたい! 2019年版』 第2位
【相関図】
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【感想】
これは面白い。倒叙系だが4人の視点から書かれており,それぞれの思惑と登場人物の絡み合いがうまく書き分けられている。倒叙形式なので,殺人の手口と動機も書かれているわけだが,話は簡単には終わらず,かなりひねった構成で,意外な展開が続く。これらが,攻防戦になっているのが面白い。最後はこうなるかと,いうところだが,犯人はなかなか魅力的なサイコパス,このまま終わらすのはもったいない気も。評判通り面白い作品だと思う。