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愚か者の祈り/ヒラリー・ウォー
コネチカット州の小さな町で、顔を砕かれた若い女性の死体が発見された。頭蓋骨をもとに復元された生前の容貌が導き出したのは、女優になる夢を抱いて故郷を出た少女が惨殺されるまでの5年間の空白だった。その間に何が? そして、彼女を殺したのは? ダナハー警部とマロイ刑事は被害者の過去を追い、ニューヨークへ……。
『失踪当時の服装は』と並ぶ警察小説の巨匠の初期傑作。
相関図
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登場人物がこんなに拡がるくらいていねいに細部までしっかり書かれている。書く方も手抜きがない。最近のラノベみたいな推理小説とはやっぱり違うな。
【感想】
とにかく事実を突き詰めるダナハー警部と事件に思い入れつつ,推理を働かせる部下のマロイ刑事。警官として,事実優先を解くダナハーはとにかく部下にはボロクソに言うが,この2人の関係はどうなのか?仲がいいのか悪いのか今一つ?なところはある。小さな証拠を追っていきながら,容疑者を1人ずつ当たる地道な捜査は読み応えがある。市長は選挙,上司の署長は逆らえず部下に無理を言い,警部はブチ切れるという構図,昔から変わっていないのだなぁと。おもしろいと思う。