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ブルーローズは眠らない/市川憂人

両親の虐待に耐えかね逃亡した少年エリックは、遺伝子研究を行うテニエル博士の一家に保護される。彼は助手として暮らし始めるが、屋敷内に潜む「実験体七十二号」の不気味な影に怯えていた。一方、〈ジェリーフィッシュ〉事件後、閑職に回されたマリアと漣は、不可能と言われた青いバラを同時期に作出した、テニエル博士とクリーヴランド牧師を捜査することになる。ところが両者への面談後、バラの蔓が壁と窓を覆い、施錠された密室状態の温室から、切断された首が見つかり……。『ジェリーフィッシュは凍らない』に続くシリーズ第二弾!

相関図。ネタバレにならないように書きましたが,気になる方は一通り読んでから見た方がよいかと。

【感想】
これは面白いです。前作「ジェリーフィッシュは凍らない」の刑事マリア+部下蓮によるシリーズ第2作。密室殺人+時間トリックにこの世にないと言われる青い薔薇の謎を工学的知識を入れながら書いている。過去と,現在を行き来するカットバックの手法も入れながら,現代の技術もいかにもありそうな感じで入れ込む。意外性もあり,無国籍な設定もよく,海外ミステリーを読んでいる気分にさせられる。いいと思う。自分のはサイン文庫本。

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