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身代わりの女/シャロン・ボルトン
卒業を間近にしたパブリック・スクールの優等生6人が、泥酔して道路を逆走させた自動車で母娘3人の命を奪う大事故を起こしてしまう。20年後、事故当時ひとり罪をかぶり刑期を務めたメーガンが、国会議員、辣腕弁護士と、いまや成功した人生を享受している5人の前に姿をあらわす。身代りとなったメーガンは、彼らと、ある〝約束〟を交わしていたのだった。心に罪悪感を抱えて生きてきた5人の保身と利己心が、真意の読めないメーガンの言動と交錯していく。危険な契約の先に待つものは……⁉
オックスフォードを舞台にした予測不能&一気読み必至のサスペンス小説。2024年最大のミステリー話題作。
【相関図】
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【感想】
優等生6人の男女が18才のノリで車を暴走させ,母娘3人を事故死させてしまう。女性の主人公が全ての罪を被ると言いだし。何でまた?と発端が引っ掛かる。生徒代表になるほど優秀だったが,実は家は貧困。Aレベル試験で失敗しエリートからはずれ,鬱屈と妬みから”借りを作らせる”が故のよう。目撃者がいて事故から殺人罪へ。後は服役した20年後,復讐に走るという話。女性作家らしいネチネチした嫌がらせの仕方が書かれただの復讐譚かと思ったが,終盤はちょっとヒネった筋立てに。ふーん,こういう結末もあるかと,簡単には終わらなかった。