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グラスバードは還らない/市川憂人

マリアと漣は大規模な希少動植物密売ルートの捜査中、得意取引先に不動産王ヒューがいることを掴む。彼には所有タワー最上階の邸宅で、秘蔵の硝子鳥(グラスバード)や希少動物を飼っているという噂があった。タワーを訪れた二人だったが、タワー内の爆破テロに巻き込まれてしまう! 同じ頃、ヒューの所有するガラス製造会社の社員や関係者四人は、知らぬ間に拘束され、窓のない迷宮に閉じ込められたことに気づく。「答えはお前たちが知っているはずだ」というヒューの伝言に怯える中、突然壁が透明になり、血溜まりに横たわる社員の姿が!? 好評シリーズ第三弾!

【相関図】

【感想】
マリアと漣シリーズ第三作。超高層ビル:タワーの屋上が密室になり,そこで起こる殺人事件。これがそして誰もいなくなった状態,その後は火事による火煙が迫ってくるというパニック小説にもなっていてなかなか面白い。前2作のジェリーフィッシュ,青い薔薇についてもつながるような書き方がされている。最後の謎解きはやたら長いが,とても複雑なことになっているのでしょうがないか。一度読んでも分からないのでは(*´ー`)
このシリーズは海外ミステリーを読んでいるような無国籍感がよく,透過性の変わる硝子は以前からあるが,こうした理系的知識が入るのもいい。好きなシリーズ。いいと思う。

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