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捜索者/タナ・フレンチ

離婚し、長年勤めてきたシカゴ警察を退職したアメリカ人のカルはアイルランド西部の小さな村に移住した。廃屋の修繕をしながら静かに暮らしていたカルだったが、地元の子どもから、失踪した兄の行方を捜してほしいと頼まれる。誰もが失踪の理由に心当たりがないと話すなか、穏やかに見えた村の暗部がカルを脅かしていく。
現代犯罪小説の旗手タナ・フレンチが重厚な筆致で描く、新たなる代表作。
〈ニューヨーク・タイムズ〉〈ガーディアン〉〈フィナンシャル・タイムズ〉で年間ベスト・ミステリ選出。

相関図

【感想】
とにかく長い。ワシントンからなぜかアイルランドの田舎にに移住した元刑事。離婚して,成人した娘がいるが,心の距離も遠い。なんだか昔の乱歩賞にいたような。地元の子供からいなくなった兄を探してくれとと頼まれる。とにかく事件は起こらない。隣人と田舎の閉鎖的な生活が描かれる。モヤモヤした中,子供との交流が主なのだろうが,最近の英国ミステリの推理の形を取りながら社会を描くというところまで深くはない。この作品は結構評判が高いんだが,なぜかな?推理小説だと思って読むと期待はずれかと。まぁ,悪くはないんだが。


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