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湖畔荘/ケイト・モートン
ロンドン警視庁の女性刑事が、女児を置き去りにして母親が失踪というネグレクト事件に関わり問題を起こし、謹慎中にコーンウォールの祖父の家近くで、打ち捨てられた屋敷?湖畔荘を偶然発見する。そして70年前にそこで赤ん坊が消える事件があり、迷宮入りになっていると知る。興味を抱いた刑事は謎の赤ん坊消失事件を調べ始めた。かつてそこで何があったのか? 仕事上の失敗と自身の問題と70年前の事件が交錯し、謎は深まる!
相関図
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こんなに複雑なのに,何とこの本には登場人物表が載っていないという。
【感想】
仕事でヘマをした女刑事が謹慎中に70年前の迷宮事件を探り出すという。何事も確かめなければ気が済まない女性刑事が主人公?思い込みの強さが謹慎につながっているわけだが,何となく周りに迷惑かけてる,そういう人いるよなぁと。ケイト・モートンは過去と現在を行き来する書き方で,しかも場所も異なり,4,5場面ある。この本には何と登場人物表がない(´・ω・`) 結構評判が高い作品だが,複雑な関係をみなさん,読み解いているのか?下巻へ
う~ん,これは作りすぎだろ,と最後まで読むと話はうまく収まっていくという,これは作者の筆力なのだろう。推理作家の過去の秘密,母親の秘密,祖母の秘密まで遡り,父親と戦争の影響まで拡げており,深味が出ている。自分が手放した娘の手紙には応答しないものの,人の家族の70年前の過去には好奇心で立ち入る。なかなかややこしくはた迷惑な性格の主人公。祖父に言わせているように「縁もゆかりも無い人の秘密を暴こうとする」姿が気になるが,後味はいい。このミス214年第4位と評価は高い。スピンアウトで続編がありそうな。