井上尚弥WBSS優勝
WBSSバンタム級決勝
井上尚弥VSN.ドネア
強い。。。!
1Rを見た時に直感した。ドネアは強い!
井上に一歩踏み込ませない。大事なところで当ててくる。
井上尚弥はディフェンスが非常に上手い選手で、顔に傷つけたところなんて見た事がなかった。
なのに1roundから当ててくる!
2roundからは更にドネアがプレッシャーを高めて前に出てくる。しかし井上も巧みにパンチを打ち分け後退しつつも有効打を当てていっていた。
しかしロープを背負った井上にドネアの左フックがクリーンヒット!井上の右目上をカットし、出血が確認される。
初めて見たよ。井上尚弥の出血なんて!
ややバタつきながらもフェイントや巧みなステップワークで逃げ切る井上。
しかしここからが厳しい。
4roundは右目から、鼻から、血まみれに。
井上尚弥がクリンチをかけようとするところも初めて見たかも。しかしドネアはそれも許さず追撃していく。
ドネアのパンチが井上に当たる度、鮮血が汗に混じって飛沫をあげていた。
井上も右目のガードの為に右腕の手数が減っているのがわかる。ドネアはこの時井上に怖さは感じていなかったのではないだろうか。
しかし5round
ここで戦況が変わる。井上のジャブが当たり出してきた。リズムを掴んできたように見える井上の右ガードは僅かに下がり、手数が増えていく。
井上の右がドネアの顎を打ち抜いた。
腰が落ちるドネア。ここでギアを上げる井上。有効打が積み重なっていく。しかしクリーンヒットから1分以上あったがこれをタフネスと技術でドネアが乗り切った。
6〜8round
5roundのドネアのダメージが感じられない。井上の右目は再度出血、傷は広く深くなってきていた。膠着しながらも緊迫感が深まっていく。
9round
ドネアのパンチが井上の顎をはね上げた。ドネアのグローブと腕には井上の血が飛び赤く滲んでいた。5階級制覇のレジェンドの恐ろしさがハッキリと伝わってきた。
11round
10roundでは両者の手数が少なく、体力を回復したように見えた井上。右アッパーからの左ボディがドネアの脇下から入り、これがドネアの表情を大きく歪ませた。小走りしてその場を離れ膝をつくドネア。この試合初めてのダウン!
ドネアのダメージは大きく手が出ないドネアは井上の猛攻を受け、しかしこれを防ぎ切る。時折恐ろしい左を返し井上を止めていたのはさすが。
12round ダメージを残したドネアは後退しつつカウンター狙い。井上はこれを追撃していく。有効打をもらいつつも倒れないドネア。最後は吠えながら左右のフックを強振するが井上はこれを躱していく。
判定は116-111、117-109、114-113の3-0で井上。
辛くも勝利した井上尚弥。判定は大差だが一撃でも大きく戦況が変わっていたに違いない。最後まで目を離せない試合だった。
この試合は井上尚弥にとっては大きく成長に繋がる一戦だったのではないか。
今後のモンスターの進化がまた楽しみになった。