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tukamatter
自由診療は保険診療にフリーライドできるから成立する
外科当直時。某美容外科より電話。
— 珈琲医 (@coffee_doc229) October 9, 2024
美「ワキガ術後で腫れてるんだけど診てくれない?」
珈「合併症なら貴院で診るべきでは?」
美「うち自費しかやってないから。とりあえず保険(診療)で採血も無理?」
珈「さすがにちょっと無責」
美「あーじゃあいいや、他当たるわ」
終始タメ口、調べたら医者4年目
こんなツイートがあって炎上していた。
自由診療は基本的にリスクを保険診療に転嫁することで高い利益をもたらしている。
保険診療がなければ、自由診療はリスクに対応するために複数の医療機器や薬剤をそろえたり、価格を上げなければならない。
医療機器や薬剤を揃えればコストがかさむ。
値段を上げれば顧客が減る。
そうすれば自由診療のもとで得られる高い収入か、自由時間の長さのどちらかが犠牲になり、人を集めることが難しくなる。
これは別に美容医療に限った話ではない。
癌の自由診療でも同様で、状態が悪化すると保険医療の病院に紹介するか、救急外来を受診させる。
美容整形は最もわかりやすいが、保険適応のない、病気を治療するためではない医学的処置を行った際の合併症が、保険診療から償還されてしまう現実がある。
保険診療が危機的状況にある今、こうした受診に対する監査は厳しくなるだろうし、それはつまり、自由診療も経営が難しくなる可能性があることが示唆される。