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84 「なんとなく」という感覚を大事にして描いてみよう

中2では「自分にとって価値のあることを絵にして、表現しよう」に取り組んでいます。自分にとって価値のあることをリストアップして、それをもとに絵にしていくのですが、「自分は一体何を大事にしているのだろう??」とずっと悩み、作業が進められない子がいます。7時間扱いだったのでが、6時間目まで何も進められず、下絵をつくる以外はじーっと考え込んでいました。

市川力さんの『「気づく力」は鍛えられる?』を読み、ある一文に目が止まりました。
「”なんとなく”気になるものを撮って」と言うことの魔法なんです。「『問い』や『違和感のあるもの』を発見して」と言うと、生徒のほうも妙なスイッチが入ってしまいます。なんとなく、とりあえず、あてもなく、この3つが、心をオープンにして、気づく感覚を取り戻すためのポイントです。」

これを読んで、何も進められなかった子たちに「なんとなく大事なものを描いていこうよ」と話しかけてみました。リミットがあったということもあるでしょうが、なんとか主題を生み出し、絵を描くことができました。

総合的な学習の時間で、僕が感じていた違和感は「なんとなく」をもっと大事にしたい、ということだったのかもしれません。バシバシ投げ込んでお互い心が苦しくなる総合的な学習の時間は、ちょっと苦手かもしれない。