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クンサップ | スリン・ブリラムの失業ゾウ紹介

こんにちは、ゾウの村の住人です。
最近、オヤジはカエルとナマズの養殖に精を出し、tomokoは毎日の調査に加え学会発表の準備などに追われています。

そんな中でも、現地の失業ゾウ実態調査・支援チームは地道にコツコツと活動を続けています。
先日は、タローの家を訪問する機会があり、近況を伺ってきました。

オスゾウは「マスト」という発情期だとされる期間があります。この間、時にはゾウ使いも近づけない場合もあるほど性格が獰猛になるゾウもいます。そのため、観光施設でマスト期に入った場合、ほとんどは裏方にいることとなります。
タローにももちろんマスト期があり、観光客などが来ない安全な場所で隔離する必要があります。こうしたオスゾウ特有の事情から、元々いた施設が廃業してしまった今、新しい出稼ぎ先を探すのが困難だということでした。

タローが暮らすのは村はずれの風通しの良いゾウ舎

コロナが終わった感が社会に漂い始め、支援団体やフォロワーからの支援がフェードアウトしていく中、こうして取り残されてしまうゾウたちに何が出来るのかを私たちは考えています。

さて、今回紹介するのは、21歳のクンサップです。
クンサップはタローとはまた別の事情で、新しい出稼ぎ先に出るのが困難だと思われるオスゾウです。

クンサップはコロナ前まではプーケット県で働いていました。ですが、働いていた施設が廃業となり、現在の所有者兼ゾウ使いのジェーさんに買い取られてブリラム県にやってきました。

クンサップはプーケット県にいる時から、足や体調があまりよくなかったそうです。そのため、ブリラムに来てからも、横になって寝た後に起き上がれなくなったり、倒れてしまったりということが何度もありました。

こうしたクムサップの様子はYouTubeチャンネルやFacebookページでも配信されています。倒れた時の様子や、治療の様子などのアーカイブも残っているので、確認することが出来ます。

【クンサップのYouTubeチャンネル】

【クンサップのFacebookページ】

こうした事情もあり、アンケートを行った時点で、クンサップは再度出稼ぎに出ることは難しいと見られ、今後の予定も未定だということでした。
ジェーさんによれば、しばらくはライブ配信を行いながら、スリン県内のプロジェクトに応募し、ブリラム県でクンサップとゆっくり暮らしたいとのことでした。

以下、ジェーさんからのメッセージです。

「クンサップは体調不良が多いゾウなので、世話をするのに疲れてしまうときもあります。彼は後ろの足が悪く、自力で立つことが難しい時もあるので、柵の中にいさせなければなりません。どうしたらいいか頭を悩ませています。まずは、彼が安心して暮らすためのゾウ舎を整備できればと思っています」

なお、このアンケート後、ジェーさんはフォロワーからの支援を得て、新しいゾウ舎と柵を整備しました。ですが、天候や気温によってクンサップの体調が悪くなってしまうということで、世話の仕方が難しいとのことでした。
ジェーさんは、フォロワーからのアドバイスなども参考にしながら、クンサップの健康の維持に努めているとのことです。

ぜひ、動画やライブの視聴を通じてクンサップと彼の世話を頑張るジェーさんを応援してください!


なお、現地の失業ゾウ調査・支援チームでは、引き続き失業ゾウたちの支援を行っています。もし支援にご協力いただけるようであれば、noteのサポート機能からお願いいたします。
現在行っている支援についてはこちら↓をご覧ください。

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