
僕はセイブ・ザ・キャットの法則をまだ読んでない
ChatGPTに「『ダイハード』を創作理論で分析して」「『エイリアン』を創作理論で分析して」などと質問すると、わかりやすくまとめてくれるのでおどろいた。僕が質問した場合、大抵、三幕構成やヒーローズジャーニーで要点を表示してくれる。ためしに「10分刻みで分析して」などとお願いしても対応してくれた。
ふと気になって、ChatGPTに次のような質問をしてみた。
「シナリオの創作理論について、三幕構成は数学的だけど、セイブザキャットは言語的なアプローチに思える。実際どうなのか教えて。」
以下、ChatGPTの回答
面白い観点ですね!三幕構成とセイブ・ザ・キャットの違いを「数学的アプローチ」と「言語的アプローチ」という視点で捉えるのは非常に鋭い分析です。それぞれがシナリオ構築において何を重視し、どのように機能するのかについて、以下に詳しく解説していきます。
1. 三幕構成(Three-Act Structure): 数学的なアプローチ
構造の特徴
• 三幕構成は、アリストテレスの『詩学』に由来する古典的な物語構造で、物語を**「導入(Setup)」「対立(Confrontation)」「解決(Resolution)」**の3つの部分に分ける手法です。
• この構成は「数値化」や「時間管理」がしやすい点が特徴です。例えば:
• 第一幕(映画の25%まで)
• 世界観の紹介
• 主要キャラクターの設定
• きっかけ(Catalyst)が発生
• 第二幕(映画の25%-75%)
• 主人公が葛藤に巻き込まれ、障害に直面
• ミッドポイント(物語の中盤での大きな転換)
• 全てを失った瞬間(All Is Lost)
• 第三幕(映画の75%-100%)
• クライマックスと解決
「数学的」といえる理由
• この構造は「時間配分」や「ドラマの展開ペース」を重視するため、非常に論理的かつ定量的なアプローチに基づいています。
• 映画の時間(例えば120分の映画なら30分単位)を使って、シーンの進行を厳密に計画するため、まるで「数式」に当てはめるように物語が進行します。
• 作家がシナリオを書き進める際、「どのシーンがどの幕に属しているのか」「物語のどの地点で感情の高まりを持ってくるべきか」を計算するように組み立てます。
メリット
• 明確なガイドラインがあるため、プロットの破綻を防ぎやすい。
• 映画やドラマでよく使われる定型的な手法のため、観客が直感的に理解しやすい。
2. セイブ・ザ・キャット(Save the Cat): 言語的なアプローチ
構造の特徴
• セイブ・ザ・キャットは、ブレイク・スナイダーが提唱したシナリオ理論で、映画の「観客を引き込むための要素」を強調します。
• こちらは物語を15の「ビート」に分け、キャラクターの感情や行動を細かく規定します。
• 例えば:
• オープニング・イメージ: 最初の1分間で映画のトーンを設定。
• テーマ・ステートメント: 物語のテーマをどこかで語る。
• セットアップ: 主要キャラクターの紹介(10ページ以内)。
• きっかけ(Catalyst): 物語の引き金となる出来事(ページ12)。
• 疑問の瞬間(Debate): 主人公が迷うシーン(ページ12-25)。
「言語的」といえる理由
• キャラクターの内面や感情の動き、物語がどう観客に影響を与えるかといった「感覚的」な要素にフォーカスしています。
• 「セイブ・ザ・キャット」というタイトル自体が、主人公が観客に愛されるための行動(例えば猫を救うような、共感を呼ぶ行動)を意味します。これは「感情に訴える」手法です。
• ストーリーの展開を感情的なリズムやドラマティックな瞬間に基づいて設計するため、言語的なニュアンスが重視されます。
メリット
• キャラクターやシーンの持つ「感情の引力」を高めることに優れている。
• 観客の注意を引きつけ、物語の中に引き込むための「フック」が多い。
• 特にエンターテイメント性の高い映画に適しており、より感情的なインパクトを与えます。
3. 数学的 vs 言語的: 両者の比較

4. 実際の活用法
• 三幕構成は、特にストーリーテリングにおいて「安定性」を求める作品に向いています。クラシックな映画やドラマに使われることが多く、物語が複雑でも観客を迷わせない構成を提供します。
例: 『スター・ウォーズ』や『シンドラーのリスト』
• セイブ・ザ・キャットは、より「感情的なフック」を重視する作品に適しています。観客の注意を引き続けるために、シーン単位での感情の変化やテンポが求められます。
例: 『シュレック』や『ミーン・ガールズ』
5. 結論: 両者の併用の可能性
• 実際のシナリオ作成では、三幕構成とセイブ・ザ・キャットを組み合わせて使用することが多いです。たとえば、「三幕構成」をベースにして物語全体のフレームワークを設計し、「セイブ・ザ・キャット」のビートを挿入してキャラクターの感情やテンポを調整します。
• これにより、物語の安定感と感情的な引力を同時に達成することができます。
両方の理論にはそれぞれの強みがあり、物語の種類や目的に応じて使い分けることで、より効果的なシナリオ構築が可能になります。このように、数学的な精密さと言語的な感性を組み合わせることが、魅力的で完成度の高い物語を作り出す秘訣となるでしょう。
ただし、僕は『セイブ・ザ・キャットの法則』をきちんと読んだことがないので、この分析が合っているのかよくわからない。おおまかな内容は把握しているからこういう質問をしてみたわけだけど。