CEOとCHROに聞いた、創業10年の先に見つけた私たちの新ミッション
ELEMENTSがグループミッションを策定しました!
ELEMENTSが2022年12月27日に上場してから約2年弱、ELEMENTSは新しいグループミッションを策定しました。
株式会社ELEMENTSのHRX (HR Transformation部)の山口と申します。
今回ELEMENTSのグループミッションが新しくなり、そこに込められた想いをCEOの長谷川、CHROの加藤に聞きました!
ーー(山口) 早速ですが、完成したグループミッションを教えて下さい。
長谷川:『BEYOND SCIENCE FICTION』としてグループミッションを新たに策定しました。
ーー(山口) なぜ今回、グループミッションを策定することにしたのですか?
長谷川:ELEMENTSは2023年12月、創業10周年という大きな節目を迎え、今年で11年目に突入しました。
画像解析・生体認証の可能性に魅了された4人のメンバーが集まり、その飽くなき探求からスタートした会社から早10年が経過しています。(参考:創業からこれまでのプロダクト開発、そして上場まで~ ELEMENTSの10年を\ギュッ/とまとめて振り返り!)
10年間で子会社が増えたりプロダクトが増えたりする中、元々あった会社の目指す姿が、会社の本質的にやりたいこと、なしたいことの全体を捉えておらず、各事業の内容が内包されにくくなってきたタイミングでした。
ELEMENTSには『Know You! Fit You!』という ビジョン、 また『自分自身が 世界の要素となる方程式を作り続ける』というミッションがありました。『Know You! Fit You!』については、『You!』が示すように「自分だけの要素を知ることで、より自分らしい生き方を選択できる世界を目指す」という考え方に基づくものです。
個人認証/個人最適化は有限な時間の中で目指すべき限定された内容であり、ELEMENTSの事業が多様化していく中でこのビジョンでは収まりきらなくなってきていたこと、またミッションについては「要素= ELEMENTS」として、会社名を直接象徴するものである一方で、割とマニアックかつ長文という側面があり、誰しもがわかりやすい目指す姿を再定義すべきというのがちょうどこのタイミングとなりました。
グループミッションに乗せた、みんなの10年の想いと3つの共通点
――(山口) なるほど、ありがとうございます。グループミッション策定は大変だったと思います。どのように策定したのでしょうか?
加藤:方法論の前に、まず大事なことはグループミッションを通じて何をしたいのかが重要でした。簡単に言えばやるべきことは「グループミッションを策定し、皆が考えてきた10年に想いを載せて、次の挑戦に向かえること」であり、それを言語化する事だと考えました。
これは、かっこいいワーディングなどの外側の前に、これまでの一人一人の事業やELEMENTSを通じて目指すことへの向き合いという内側を言語化するという事です。だからたくさんの想いを載せる事を重視しました。
そこで部門長やマネージャーだけではなく、メンバーからの見解も聞くためにミッション検討プロジェクトに参加したいメンバーも広く募りました。多忙な中でも参加し、意見を出してくれるメンバーがいたことは大きな励みにもなりました。
また、構築に参加してくれたメンバーからは「意見を丁寧に反映してくれて、伝えたら伝わる組織なんだということを改めて実感できた」という感想ももらっています。「言えば意見を取り入れてくれる」、そんなELEMENTSのカルチャーが現れた一コマだったように思います。
――(山口) どのような想いをみなさんは持っていたのでしょうか?
加藤:「テクノロジーで社会課題を解決したい」ということ、「未来のライフスタイルやインフラを構築したい」ということ、また「人に向き合うテクノロジーでありたい」という3点が大きく共通していた事と感じます。
「テクノロジーで社会課題を解決したい」については、私自身がELEMENTSへの入社前後で感じたことと重なります。通常のAI会社では、いわゆる受託のような形で個社毎の課題を解決していくことが多い中、ELEMENTSでは特定のクライアントの最適化ではなく、社会課題をテーマにプロダクトに落とし込むイメージが強かったのですよね。(参考:ELEMENTSのR&Dグループで働く魅力ーSF世界と現実を「事業化 x 技術力」で結ぶ)
そのなんとなく感じていたことが、皆が日々意識しながら仕事をしてきたことであり、まさにそれが形になって現れた瞬間だと思いました。
「未来のライフスタイルやインフラを構築したい」はテクノロジーを難しい形ではなく、自然に溶け込むように人々の生活をよくするテクノロジーでありたいという想いが象徴されていると思います。
ELEMENTSの前身である、Liquidの『認証を空気化し、なめらかな世界をつくる』というビジョンが受け継がれてきていることを感じました。
また、これまで『Know You! Fit You!』という ビジョンを掲げ個人認証/個人最適化に取り組んできたからこそ、人それぞれに最適化された豊かさを提供したいという気持ちである「個、人の豊かさを追求したい」が自然と言葉に、それも多くの方から出てきたのだと感じます。
想いが超えた、決定に際しての課題
長谷川:途中まで築き上げてきて、投票までして決まりかけたのですが、案が他社でほぼ同じ案があることがわかり(笑)、そこから急遽再度仕切り直す必要などもありました。
今回のグループミッションを決めるにあたり、重要視していたことは、会社全体として成し遂げたい事を表現できる普遍性があること、及び特徴的でエッジがたつ個別性があることの2点でした。その上で個別性が消されてしまうような案は避けなければいけないと考えました。
加藤:相当類似した表現となっていたことは驚きでした(笑)。全く他社のインスピレーションを受けていなくても普遍性を高めていくことで、他社と一致するということが起こりえると改めて学びになりました。
ただ、多くのメンバーの想いを深堀り、ディスカッションも活発にしていたため、深層心理で言いたいことというのはわかっていた、だからこそ皆の想いを背負いながら最後、修正をし、スムーズに確定まで行うことができました。
一方で、そこまでのディスカッションを一緒に伴走し、肌で感じていなければ、グループミッションの『BEYOND SCIENCE FICTION』の持つ意味にパッと辿り着くのは難しいものであると感じます。
そこでディスカッションにおいて大事にしたことやその想いはグループミッションと同時に公開している解説に込めました。
様々な共鳴の仕方はあれど、目指す先は同じ
ーー(山口)長谷川さん、加藤さん自身がこのグループミッションに対してどんな想いがあるかを教えてください。
長谷川:まず個人的な話をさせてもらうと、前職を辞める際、自分の中では次に担いたい事業の内容として、
「あったらいいな」よりも、「なくてはならない」世界中の誰もが必要とするもの
そのために、インターネット空間に閉じたサービスではなく、現実空間/物理空間で、リテラシーの高くない人も含む、あらゆる人々の日常生活を変革し、価値を届けられるもの
(新しく立ち上がるマーケットに乗っかることは重要であるものの)市場ありきではなく、技術の力で普遍的に価値があるもの
を生み出すことに賭けたいと考えていました。その中で、創業者の久田と出会い、ここでなら、そのようなことにチャレンジできるんじゃないか、と感じたことが入社のキッカケでした。
そしてELEMENTS(当時のLiquid)に入社後、仲間たちと共に語らう中で感じたのは、
技術の力で新たな価値を世に提供したい、しかもインフラ、社会基盤と言えるくらい、全ての人に意義のある、幅広い価値を提供したい
そういう文脈の中でSF的な要素を好み、『インターステラー』や『攻殻機動隊』、『サイコパス』など、未来の社会のあり様について話すのが好きな人が多い
ということでした。自分自身、元々物理学や基礎物性などを専攻していたこともあり、そういった科学的なテーマやSFも好きでしたし、特定の人の「あったらいいな」ではなく、あらゆる人の「なくてはならない」を追求する方向性が、自分のやりたいことにピッタリだと感じました。
つまりELEMENTSは、未来を起点に考え、技術の力で社会全体を革新することが好き、それをやりたい会社なんだな、と自身の体験も踏まえて感じました。
未来を起点に考える際、共通認識を持つのに有効な方法は、物語です。物語は本質的に人を惹きつけ、心に残り、力とエネルギーを与えてくれます。未来のワクワクする物語を語ってくれるのは、SF作品であることが多いです。
元々のカルチャーからも、我々の本質的な在り方も、虚構であるSF世界を具現化すること、デフォルメされている虚構を無数の変数に向き合う必要のある現実空間で実現すること、これ自体がSFを超えていくことに他ならない、と考え、このアイデアを採用しました。
現在足元で言えば、国内シェアNo.1のeKYCサービスも、6年前以前には存在していないサービスでしたが、今となっては、口座開設やキャリアとの契約、マッチングアプリなど、様々なシーンで、他の本人確認方法(郵便や対面)と比較して、8割以上の人がeKYCを選ぶくらい、「なくてはならない」社会基盤になっていると思いますし、うちだけで既に日本人の5000万件を超える本人確認を実現しています。
本人確認に限らず、我々はこれからも今はまだない、未来のなくてはならないサービスを、技術の力で実現していく企業でありたいと思っています。
加藤:少し私自身のお話からさせていただく必要がありそうです。私は元々投資銀行、事業会社での経営企画というキャリアを中心に歩んでおり、HRというキャリアを最初から指向していたわけではなく、組織課題の一つとして解決を求められる中でHRのキャリアをスタートしました。
HRを始めたこと、HRの価値は今後高まる一方であり、そこに身を置くことは良さげという打算ベースのスタートです(笑)。当時ちょうどAlpha Goがプロ棋士の勝利するなど機械学習が活性化し始めたなか、人は完全にAIに代替されない。すぐにはされないという可能性を感じていたためです。
HRというのは言語化、分析、数字データを元に意思決定をしていくという捉えようのない難しさであり、投資銀行や経営企画の経験などと比較すると特異性があり、再現が難しく、正解もさほど解明されていないものと感じます。
そこをロジカルに科学し、包括的に着想できるHRは少ない。しかしやり続けていくと答えが必ず見つかってくる。そういう不確実性にしかチャレンジの魅力を感じる人間で、不確実性にチャレンジしたい人間であると考えています。
そもそもSF映画やSFアニメのような世界を実現しようとすると不確実性でしかないと思います。その不確実性を会社のグループミッションとして追いかけて良い、というには控えめに言って最高であり、自分がワクワクする価値観そのものだなと感じています。
またELEMENTSは私よりもはるかに、SFの世界そのものにワクワクしている人が多く、またそういうワクワクしている人、仲間を増やしていきたいという気持ちは強いため、その観点からの一致も感じます。
新しいことを取り入れ、新しい価値観を多様的に入れて、実行をやり切る、結局そういう人が一番見えないゴールに辿り着けるという考え方を経験を通じて感じており、それを言語化し、道標を示していく役割を果たしたいと感じています。
まだまだ続く、ELEMENTSの『BEYOND SCIENCE FICTION』への旅
ーー(山口) 最後に、グループミッションとELEMENTSの今後について事業と組織の観点から教えてください。
長谷川:『BEYOND SCIENCE FICTION』を象徴する事業は、新規事業としてはもちろん、既存プロダクトからも生まれています。ミッションに近づく事業創出は今後も継続していきます。
加藤:ELEMENTSの新規事業創出の数の多さはカルチャーを体現しているものであり、この良さの継続も重要だと考えています。組織的にこれまでの良いところを伸ばしつつ、『BEYOND SCIENCE FICTION』に近づくための行動やカルチャー作りもより言語化、強化もしていきたいと思います。
社会に良い影響を及ぼすには、組織内部の意識や行動が変わることが不可欠です。組織が掲げる価値観は、そこで働く人々が実際に体現して初めて、信頼性を持ち、外部にも響く力となるためです。
本日はありがとうございました!
画像解析・生体認証の可能性に魅了された4人のメンバーからスタートしたELEMENTSは10年を節目に、挑戦を続けます。 SF映画や アニメに描かれるようなワクワクする未来社会を夢見て本気で実現していく稀な集団として、テクノロジーの力でまだフィクションでしかない空想世界を現実化していきます。
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