アーユルヴェーダーのセラピストとして道に迷わないために
アーユルヴェーダーのトリートメント法を習いたくて、どこかで短期的に講習を受けてアーユルヴェーダーのトリートメントをしているセラピストさんがやりがちなこととして、実際に継続的な学習を忘れてしまうことがあげられます。
アーユルヴェーダーは深遠な哲学と科学的な側面を持つため、生涯学習の対象です。
学びが不足することで以下の事態が発生しやすくなります。
・学びが浅く、深い理解がないために軽率な判断や行動をしてしまう可能
・技術はあっても、それを支える理論が不足しているため、応用が効かなくなる。
・技術ばかりに目がいき、全体的な理論を理解していないため、曖昧な行動になり結果的に自信損失になる。
・木を見て森を見ず。
学びが不足していると部分的なことにこだわりすぎて全体を見ていないことで自分のやっていることが役割をはたしているのかを理解できなくなる。
・知識が足りていないため独善的になることで、クライアントに悪影響を及ぼしたり、中途半端な結果となり結果的に責任感と倫理観を問われることになる。
せっかくアーユルヴェーダーを学んだことがあるなら、これから先、道に迷わないように継続的に学習していくことが大切です。
チャラカ・サンヒターやスシュルタ・サンヒターは、アーユルヴェーダの基礎を築く重要な古典です。
アーユルヴェーダのトリートメントは、単なるリラクゼーションではなく、5000年以上の歴史を持つ伝統医学に基づいた深い治療法です。
チャラカ・サンヒターやスシュルタ・サンヒターの解剖生理学の理論は、現代医学の解剖学や生理学とも共通点があり、人体の構造や機能、病気の原因と治療法などが詳細に記述されています。
これらの文献には、人体の構造や機能、そして病気を引き起こす要因が詳細に記されており、現代の医学の基礎とも共通する部分が多く見られます。
体質を丁寧に診断しクライアントに合ったハーブやオイルを選択しいくつかのトリートメントを組み合わせたオーダーメイドの治療計画をたてるのが本来のアーユルヴェーダーの治療ですから、トリートメントの本来的な意味やトリートメントとトリートメントの繋がり方や前後関係をしっかり知る必要があります。
このような古典の知識を基に実際のトリートメントにおいてどのように活かされているのかは全体的な知識を学んでこそ理解できることです。
セラピストとしての役割を果たすにはアーユルヴェーダーの古典での解剖生理学を学ぶことで、人体の構造と機能を深く理解することでトリートメント中の安全確保にもなり、より効果的なトリートメントを提供できることに繋がります。
セラピストでなくても、自分がアーユルヴェーダーのトリートメントを受ける時にも何のために、なぜ、どのようにして行われるのかがわからないとトリートメントを受ける意欲に欠け、満足な結果を得られにくくなります。
自宅で自分や家族間で行うにしても、中途半端なことにしかならない可能性があります。
アーユルヴェーダーを学んでいくと、いつ学び終わるのだろうかと思うこともありますが、短期集中で学べるほど簡単な理論ではないので、とにかく諦めないで生涯継続するくらいの気持ちで取り組むことが大切です。
私はこれまで、基礎的なアーユルヴェーダーの記事を書いてきましたが、今後はそこから更に進んだ内容をお届けして、皆様と一緒に学んでいこうと思いますので、今後ともよろしくお願いいたします。