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純粋な水
はいはい、どうもエレメントクリエイターズのまったりミクロです。冬場ですが水分補給はこまめにしましょう! 隠れ脱水は怖いですぞ。
ということで今回の記事は『純粋な水』です。
「人間が生きていくうえで水は欠かせない」
これって当たり前ですよね。
皆さんは毎日水分を摂取していると思います。
ですが普段摂取している水分は純度100%の水なのでしょうか?
この問いに対する答えは「NO」です。
皆さんが摂取しているのは純粋な「H₂O」ではなく、塩素などの混じった水道水や、カリウムなどのミネラルが含まれた所謂お水です。
「塩素って人体に有害じゃないの?」
このように思う方もいらっしゃると思います。
それは正しく、しかしながら有害だからこそ殺菌にも利用できるのです。
塩素が危険だと言われているのは強力な酸化作用にあり、生体膜を破壊することが出来るのですね。
水道水には一定量(0.1mg/L~1.0mg/L)の塩素は含まれているのです。
ちなみに塩素濃度の基準としてWHOは
「体重が60kgの成人が一日に2 Lを生涯にわたり、毎日飲み続けても健康に影響がない濃度が5 mg/L以下」
としています。
目には見えないですが、普段飲んでいるお水は混じり気のあるモノなのですね。
(もっとも筆者は水道水をそのまま飲んだことはありませんが)
では
「純度100%の水で生活したらどうなるのか」
と思いませんか?
私もそう思ってとりあえず実験室で精製可能な中で、最も純度の高い水である「Milli-Q」をひと舐めしたことがあります(真似しないでね)。
私的には苦いというか、美味しくは無かったです。
先に本記事にて紹介するのは「純度100%の水」であって、「純水」ではないことにご注意ください。
純水というのは市販の「不純物が少ないお水」のことを指し、それがさらに「限りなく不純物の無いお水」になると超純水になります。これらはまだ純度100%ではありません。
完全な水分子、これを取り込んだ場合どのようになるのかについてご紹介いたします。
まず水分子を摂取すると浸透圧による問題が生じるでしょう。
![](https://assets.st-note.com/img/1676805663551-eaVTL1OlRo.png)
「浸透圧とは?」
と思った方もいるかもしれないのでざっくりと説明いたします。
「無人島で海水を飲んだら塩辛くて余計にのどが渇く」
ということはご存じですよね。
これは濃度の高い溶液と低い溶液が隣り合うことで、濃度の高い溶液の方に水分が移動し、これによって隣り合う溶液同士の濃度が均一になろうとするのです。
この現象について半透膜を用いて観測した際に、薄い溶液側に向かって膜が膨らむのですが、その時にこれを押し返して浸透を止める圧力を浸透圧と言います(大きさだけで見れば浸透する圧力と同じ)。
海水を飲むとのどが渇くのは簡単に説明すると、濡れたスポンジ(人体)と乾いたスポンジ(海水)をくっつけると、両方同じくらいの湿り気になるよねってことです。
日常ならスープが塩辛いから飲めるように水で薄めているって感じです。
![](https://assets.st-note.com/img/1676808067575-a1m62ZsjZn.png?width=1200)
人体の約7割は水分であると言われています。しかしこれは混じりけの無い水という訳ではありません。
皆さんはCMで
「水よりも、ヒトの身体に近い水」
という文言を聞いたことは無いでしょうか、あれです。
ヒトの生理食塩水(等張液)の濃度は0.9%と言われており、これよりも濃度の高い海水(3.4%)を飲むと水分が奪われ、逆に濃度の低い水を飲むと水分を吸収します。
分かりにくかったら
「夏に水分補給するときは水ではなくアクエリやポカリ等の溶液にしよう」
という認識で構いません。
では話を戻して、純水を飲むとどうなるのか? なのですが
細胞や血球にが非常によく水分を吸収してしまいます。
直接血球に純水を与えれば『溶血』という血球の破裂を起こすでしょう。
要するに非常に不健康的ですね。
「過ぎたるは及ばざるが如し」
という言葉をご存じでしょうか?
これとはまぁ、少し違うのですが
何事も過剰摂取すれば当然毒となります。
何を言いたいのかと言うと
「たとえ水であったとしても、ヒトを害する毒たり得る」
ということです。
普段皆さんが『毒物』と認識しているものは言い換えれば
「致死量の少ないモノ」
で、『無毒』と認識しているものは
「致死量の多いモノ」
と言い換えることが出来ますね。
![](https://assets.st-note.com/img/1676808372071-v4YYLZU1vw.png?width=1200)
『毒』についてはまた今度記事にしたいと思っております。
ではまた次回お会いいたしましょう。
以上、まったりミクロでした~。