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マラヤの被爆者

8月6日は廣島に原子爆弾が落とされた日。今年は79年目ですね。
出張先からの移動日だったので、式典を見られませんでした。

あまり知られていないことですが。広島に落とされた原子爆弾で、
二人の若いマレー人が亡くなりました。どちらも廣島文理大学で
学んでいた南方特別留学生でした。

サイド・オマール・サイド・モハマッド・アルサゴフさん。
ジョホールのご出身で、アザー・アジズさんのお兄さんです。
すなわちロイヤル・プロフェッサーのウンク・アジズ氏の義兄。
もうお二人とも亡くなっていますから、Bank Negara総裁だった
ゼッティ・アジスさんの叔父と説明した方がよいかもしれない。

日本では「ジョホール王家の王子」と紹介する書籍もありますが、
彼の生涯を紹介し続けている功績は素晴らしいと思いますので、
あえてツッコミをいれるような失礼なことなど致しませぬ。
マレー社会を知っている人は彼の名前を見ればわかることです。

もうお一人はニック・ユソフ・ニック・アリさん。コタバル出身で
夫の家族とは同じ称号を持つ、パタニ王国の貴族の末裔の血筋です。
彼のお墓は広島にあります。

写真の方は、お二人の一年後輩だったアブドゥル・ラザク先生です。
お愛しそうに手に持っていらっしゃる写真には右端がラザク先生、
左端はニック・ユソフさん。真ん中がサイド・オマールさん。

ラザク先生はご本業である日本語教師としてのご活躍が有名ですが、
「語りべ」としてもご活躍されてきました。NHKドキュメンタリー
「わが心のヒロシマ」で、ご生涯が紹介されたこともありました。
2013年に88歳でお亡くなりになっています。

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