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平成24年度 機械科目 問14 電験3種過去問


問題

出典:平成24年度第三種電気主任技術者機械科目A問題問14

考え方

この問題は、論理回路に関する問題である。論理回路の基本は、ANDゲート、ORゲート、NOTゲートの3つのみである。
ANDゲートは入力がすべて1の場合に1を出力し、それ以外は0を出力する。
ORゲートは、入力のいずれかが1である場合に1を出力し、それ以外は0を出力する。
NOTゲートは、入力が1なら0を、入力が0なら1を出力する。
入力を$${X_{1}}$$、$${X_{2}}$$とし、出力を$${Y}$$として論理式で表現すると、
・ANDゲート

$$
Y = X_{1}\cdot X_{2}\tag{1}
$$

・ORゲート

$$
Y = X_{1}+ X_{2}\tag{2}
$$

・NOTゲート

$$
Y = \overline{X_{1}}\tag{3}
$$

となる。

解答例

問題文の出力$${X}$$から考える。出力$${X}$$は、図1に示すように①から④までの入力を足し合わせたものとなる。

図1 出力Xの関係

入力①は、図2に示すような関係になっている。

図2 入力①の関係

入力①は、図2よりANDゲートなので、式(1)を参考にすると、ANDゲートの入力を掛けたものとなる。また、NOTゲートを通過しているものは式(3)を参考にすると、入力①の論理式は、

$$
入力① = \overline{A}\cdot B\cdot \overline{C}\tag{4}
$$

となる。他の入力も同様に考えると、

$$
\begin{align}
入力② &= A\cdot \overline{B}\cdot \overline{C}\tag{5}\\
入力③ &= \overline{A}\cdot \overline{B}\cdot C\tag{6}\\
入力④ &= A\cdot B\cdot C\tag{7}\\
\end{align}
$$

となる。
よって、出力$${X}$$は、

$$
\begin{align}
&\notag\\
X &= 入力①+入力②+入力③+入力④\notag\\
&= \overline{A}\cdot B\cdot \overline{C}+ A\cdot \overline{B}\cdot \overline{C} + \overline{A}\cdot \overline{B}\cdot C+ A\cdot B\cdot C\tag{8}\\
\end{align}
$$

と求まる。

出力$${Y}$$は、図3に示す部分を考えればよい。

図3 出力Yの関係

ゲートは、すべてNANDゲートなので、ANDゲートで考えたあとにNOTゲートを考えるとよい。

入力は、$${B=1}$$、$${C=1}$$なので、ANDゲートを考えると、1が出力される。次にNOTゲートを考えると、1を反転させるので、0が出力される。よって、①の出力は0となる。

この時点で出力$${Y}$$は、ANDゲートに0が入力されるため、ANDゲートの出力は0となり、NOTゲートを考えると、出力$${Y}$$は1を出力することが分かる。

よって、答えは(1)である。

サイト

https://sites.google.com/view/elemagscience/%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%A0


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