平成29年度 機械科目 問4 電験3種過去問
問題
考え方
この問題は、三相同期発電機の並行運転に関する問題である。三相同期発電機の並行運転については、関連記事の同期発電機の並行運転で詳しく解説している。
一言で言うと、三相同期発電機の並行運転の条件は、波形を一致させることである。
解答例
(1)
相回転の方向は、電線の接続によって決まるため、設置時もしくは改修時のみ確認すれば基本的に接続が変わることはない。よって、(1)は正しい。
(2)
端子電圧の位相は、回転速度により調整できる。よって、(2)は正しい。
(3)
端子電圧の大きさは、励磁電流によって決まるため、励磁電流の調整を行う。よって、(3)は正しい。
(4)
励磁電流が変化しないと、電圧の大きさが変わらないため、波形も変化しない。よって、(4)は誤り。
(5)
同期検定器は一般的に、同期を取る際に用いられるものである。位相が一致したところで遮断器を投入すれば、電圧差がなく循環電流が流れない。
実際には、位相が一致する前に遮断器投入信号を送る。そうしないと、位相が一致してから遮断器投入信号を送ると、遮断器が投入されるのは、位相が一致する点から少し離れたところになるためである。
よって、(5)は正しい。
まとめると、(4)が誤りである。
関連記事
同期発電機の並行運転
https://note.com/elemag/n/n6805455edd92?sub_rt=share_pw
サイト
https://sites.google.com/view/elemagscience/%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%A0