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もう1つの元祖ARG『Majestic』①

もう一つのARGの元祖ともいうべき『Majestic』についていろいろ調べています。『Majestic』はビデオゲームの大手パブリッシャーであるエレクトロニック・アーツ(以下「EA」と表記)から発売された2001年発売のオンラインゲーム風ARGです。

なぜ『Majestic』をもう一つのARGの元祖と呼ぶかというと、最初のARGである『The Beast』の開始が2001年3月、『Majestic』の発売が2001年7月ということで、その後の他のARGが『The Beast』の影響下にあったことに比べ『Majestic』は偶然同時期に開発されていたからです。

ただ『Majestic』が『The Beast』に比べて言及されにくいのは『The Beast』のほうが先だった、『The Beast』はたくさんのフォロー作品を生んだということもありますが、EAがマネタイズに大失敗したという評価のせいもあると思います。

『Majestic』はかなりユニークなARGです。
なぜならば、基本的に月額課金という、昔の大規模MMOのようなビジネスモデルだったからです。
参加者はプロローグを無料でプレイできますが、本編をプレイするには月額9.99ドルが必要でした。

このようなビジネスモデルは、もちろん発売がゲームの大手パブリッシャーであるEAだったということも大きいと思いますが、まだARGというジャンルや手法が確定してなかった時代だからということも大きかったかと思います。
いまだARGの最大の壁であるマネタイズに果敢に挑んだということ、またARGとしての内容も興味深い点が多いということで、しばらく『Majestic』を追っていきたいと思います。

ちなみに『Majestic』については日本でも4Gamer.netで(小さな記事ではありますが)何度か取り上げられています。これもEAの作品ならではということでしょう。

その②からは『Majestic』がどのようなARGだったかの紹介を中心に、なぜ失敗したのかといった内容も交えながら書いていきたいと思います。


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