ふゆのはたけにっき2022冬
ふゆと言っているのに2022のあとにまた冬をつけてしまった。なぜならそう、頭の調子が悪い。
昨日か一昨日かその前の日かしらないが、叫び声を上げるのを制御するのに使える脳のリソースの95%を使うようになっていて、残りの5%で何ができるかというと、インターネットをサーフィンしてぜんぜん知りたくない情報を得るだけなのであった。
あー! とかうー! とか別に家の中だったら制御しなくてもいいのかもしれないけれど、叫び声を上げたことにより不安が増大するので制御するのが多分正解。特に生活に著しいストレスがあったというわけではないので、単なる脳のバグと思われる。
脳のバグには散歩が良いとずっと前から識っており、ずっと前から挑戦しては脳が完全に終了を迎え寝込む、ということを繰り返していたのだけれど、そんなことは忘れてまた畑に向かった。
大根を取らねばならぬ。
別に大根は本当は必要なかったのだけれども、ともかく大根を取りに畑に向かおうと思ったのだ。畑はうちから1.5キロくらい離れているですか? よく、わかりませんが、数字とかは。ともかく歩くと「あ、もうだめかも」と思うくらいの距離にあります。
昔は砂利道だったのに、今はもうみんなコンクリートで、昔はあぜ道をまっすぐ通ればいいだけだったのに、いつのまにか四車線の道路が横切っており、まっすぐ進むことができなくなっていた。
道って変わるんですね。公園までいくのに四車線分の横断歩道を渡って行かなくてはいけないというのは、ちょっと小学生の私には耐え難いですね。当然私は小学生ではないわけですが。
空からコンテナが降ってきていた。
高架橋の下は自然の摂理なのかもしれないが、常に毎日、今日も明日も15年前も影になっており、高架橋の前の家もわりと長時間陰っており、このように空から降ってきたコンテナ(そもそもこれはコンテナという名前ですか? 違う気がしてきた。なに。なんだろ。電車の、貨物の、中に牛が入ってる電車の貨物のやつ。コンテナか?)の上部がわずかに日に当たるだけであるけれども、その下には「ご自由にお持ち帰りください(ビニール袋は返してください)」と書いてあり、木の棒が37本くらい置いてあった。
よっぽど装備して行こうかと思ったけれど、のちのちの冒険の事を考えて、絶対に「木の棒、なぜ、いつまでも持ってる……」となってしまうと思ったので、持って帰らなかった。
こんな風に未来を想像してしまうのは小学生としては本当はよくないことなのだけれども、私は小学生ではないので、しかも小学生のころは今より達観していた老人だったので、私が人生のうちで木の棒を装備できることはあまりないのであった。わずかに小4の遠足の時に装備したばかりである。
あの時は、腐れ縁と一緒になんらかの罰で先生と供に山を降りていた。登るよりも降りる方のが肉体を傷つけるということを私はあのころから知っていたが、木の棒は長くて重くて持っているだけでしんどかったのに、持っているだけでなにかの助けになるような気がしていたので持ち続けていた。
高架橋の横は暗くて寒くて悲しいので、入らないでもいい小道に入り、知っている人が一人もいない家々の前を通った。庭に金柑的なものがなっている。きんかんは、そのまま皮ごと食べるのだということを、小さい頃に知って、本当だろうか、と思って食べたけれど、今でもときどき本当だろうか、と考える。まぁおいしかった。
私の脳は金柑を思い出すと同時に自動的に銀杏を思い出すようになっているのですが、どういうことなんだろう、と書こうと思ったのだけれど、単純に語感と形状が似ているのではないだろうか。
銀杏は石油ストーブの上で炒りますよね。匂いがしてきて、なんか、器具? 銀色の、もしくは銅色だったかもしれませんが、硬い皮をばちんとする器具であれして、食べましたよね。あまり食べると恐ろしいことが起きるので食べすぎないようにと言われていたような。
畑に近づくと砂利道が復活してくるけれど、この道もいつか変わるのだろうかと思うと、足取りが重くなってくる。というより、普通に疲れてきている。足腰が弱いというのは人生において、かなりのこう、重罪? であるような気がするのですけれども、罪を犯していないのに重罪とはこれいかに。枷か? 枷かもしれない。罪を犯していないのに枷があるとはこれいかに。罪を犯したのか?
細めのいい感じのあぜ道があったので、そこを通りたかったが、はるか前方に軽トラックと供にいるおじさまが見えたので、一歩を踏み出したところでためらった。おはようございます、と挨拶をするべきか否か。知り合いではないが、向こうは私を知っているのかもしれない。わからない。私には何もわからない。
怖いのでコンクリートの道へ戻ろうと思ったけれど、前方から白い軽自動車がのろのろとこちらへ向かってきていて、のろのろしているのが怖くて前方におじいさんがいるあぜ道へまた一歩踏み出してしまった。でもやはり前方にはおじいさんがいるので、挨拶うまくできるかわからないし、そもそも、この道が続いているのかわからないし、行き止まりかもしれないし。
結局白い軽自動車の中の夫婦に非常に怪しまれながら、二三度、あぜ道とコンクリ道を数歩ずつ行ったり来たりして、結局コンクリを選んだ。若干足をくじいた。
夏に緑の田んぼは冬にガビガビである。
もう畑はすぐそこである。すぐそこだと思うと途端に頑張れなくなる。もう疲れた。必要のない大根をなぜ歩いて取りに来たのだろう。
でも着いた。
冬は寒いのであまり畑に来ていなかったけれど、冬の畑は物悲しくてロシアの冬って感じだった。ロシアの冬はこんな感じでは絶対にないだろうけれど。土が乾いていて、あまり緑色がなくて。
虫に食われている。
真ん中がぱかーんってしている。
斬首刑みたい。
ここは大地主がかすかな銭で貸してくれている畑なので、遠くに同じ銭を払っているシェア畑人がいた。鍬を振り下ろしている。なにを耕すことがあるのかこのようなロシアの地を。ちゃんとした人間はすごい。
畑泥棒と思われたらどうしようと思いながら大根をとった(のちにどうしてそんなに小さいものを取ってきたの? と言われる)すごく立派だと思った。このような土地に、よくも。
よくぞか。
帰らなくてはなるまいな。来たら帰らなければいけないのだ人間だから。狼ならば帰らなくてもいいのかもしれない。寅とかも? でも私は人間なのかもしれず、昼ごはんはやきそばなのでおうちに帰らねばならない。
ベンチに座ると硬かった。何もすることがない。私は休むということがどういうことがわからない。休むということを獲得すれば人生はもうちょっといい感じになるだろう。特に脳みそなどが。
立ち上がったので帰ることにした。
グッバイにら。
(帰って聞いたらあれはにらじゃないと言われた。にらだと思う)
来た道と同じ道を帰ると病気になってしまう体なので、別の道を選んで帰った。もう病気なので別に同じ道で帰ってもよかったが、途中でさっき通ろうとしたあぜ道が(さっきから思ってたけどあぜ道ってどういう定義なのだろうか)(畦道:田の間に通ずる道)(広辞苑より)正式にあぜ道だったので畦道を通って帰ることにした。
そういえばこういう道は減ったよな、とさっきも思ったのに同じことを考えてしまう。小さい頃は、というか今でも小さい頃なので、ぺんぺん草的なものとか、ヌタ? 違うな、クヌギ? ぜんぜん違う気がする、よくわからないけれど、雑草を見ているだけで楽しい。
楽しさの伝わらない写真ですね。
横を見るとなんか土が山だし、電柱が斃れている。かわいそうに。私が庵野秀明だったら映画に出してやるのにな。
昔話このような砂? 土? ときにはだいぶ大きめの小石みたいな、そんなようなものがこのように山をなしている場所がたくさんあったのだけれど、そして今でもどこかにはあるのだろうけれど、これはなんですか? これからコンクリートにでもなるのですか? それとも夜な夜な狸たちがここで遊ぶのですか? とてもよいものなのでずっとこうしていてほしい。
少し進んでまた横を見ると木の電柱があった。うちの近くにもまた一体残っているけれども、小さい頃は押したら倒れそうだなと思っていた。今は、押したら倒れるんじゃないか? ともっと真剣に思う。触ってみたが倒れそうになかった。でも押せばなんとか、と思った。斃れてほしくないので押さなかった。
もう少し進んで横を見ると都会のような顔をした落書きがあった。と思ったけれど、このような落書きは都会には無いのかもしれない。今や国民は清らかな間違いのないまちづくりを目指している。別に韻を踏もうと思ったわけではない。洒脱に韻を踏めるような人間であれば私も今ごろふぁーすとていくでぶいぶい言わせてたのかな。
この前初めて見たんですよファーストテイク。正式名称はなんですか? THE FIRST TAKE? そうですか。DJ松永くんがかっこいいかったです。めっちゃ楽しい。そりゃみんな好きよなわかるわかる。
畦道を過ぎたらいつの間にかに家に近づいてきていた。なにをしていたのだろうか。歩いてきた道の記憶がない。あと大根が重い。リュックでしか行動しないので、手の平に重みがかかっていることがもうだいぶストレス。なんでこんなに重いのかしら。水? 水がこの中に入っている? これで撲殺して、畑に埋めれば完全犯罪だろうか。と考えるような時代はもうすぎて、私は早く起き上がって作業を始めなければ、と苦しみながら横目で「科捜研」をよく見ているので、逃れることはできない、と苦しくなったが殺してないのでセーフだった。
桜が咲いている。これは桜か? 河津桜だと思うのだけれど、川に落ちるのが嫌でうまく写真が取れなかった。別に桜でなくてもいいのだ。桜は食べるものなので。食べるものだから桜でなくてもいいというのはこれいかに? だいぶ接続が悪くなってきた。写真もちょうどなくなってきたのでちょうどよい。
今日は労働から帰ってから何もできなかったので、これを書くことによりだいぶ罪が軽くなった。よかった。
そうだ、宣伝宣伝。
いまカクヨムコンというなんか大会をやっていて、星がもらえると読者選考を通るという辛いシステムなので、応援よろしくおねがいします。
これはよくわからんけど多分青春小説。三人組が地方都市でだるい日常を過ごしたり過ごさなかったりするお話。
こっちはエッセイ!
配膳人をやっていた時のことなどをつらつら書こうと思っていたけれど、おもった以上に文字数が足りなかったので、なんかよくわからんことになった。けど、思った50倍くらい読んでもらったのでありがとう。1万文字ないのですぐ読めるよ♡
そんな感じで、いつもよりちょい接続が悪い感じの日記でした。
それではまた次の機会にいつでも会いましょう~。
あるか分かりませんが、サポートがあったら私はお菓子を食べたいと思います!ラムネとブルボンが好きです! あと紅茶!