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バリ島のバティック染めに挑戦

バティックは、インドネシアの伝統的な染色技法を用いた布で、ジャワ島から伝わったとされています。

バリ島では、バリヒンドゥー教の儀式でサロンとして腰に巻かれるなど、宗教や文化と深く関わっています。

また、男性は頭に布を巻いたり、公式な場で着用したりします。

簡単に言えば、バリ島のバティックは「ろうけつ染め」という特別な方法で模様をつけた布のことです。

日本でいうと、浴衣や着物に使われるような染め物の仲間だと考えるとわかりやすいでしょう。

ワークショップの体験

私が訪問したのは、長年このワークショップを開催しているWS Art Studioです。

彼らはバリ島で初めてこのバティック染めワークショップを始めたと言っています。

その後、多くの人がこのアイデアを取り入れ、現在では島内の各地でバティック染めワークショップが開催されています。

バティック染めの工程

バティック染めは以下の8つのステップで行います。

  1. 絵柄を鉛筆で布に書く

  2. ろうで線を描く

  3. 絵具で色を入れていく

  4. 乾かす

  5. 色が落ちないように塗料を塗る

  6. 乾かす

  7. お湯に布を入れてろうを溶かす

  8. 乾かして出来上がり

1. 絵柄を鉛筆で布に書く

用意された絵柄から自分の好みを選びます。

花模様や蝶々、象などの動物がありましたが、私は蓮の花を選びました。

白い布の上に下絵を置き、線をなぞっていきます。

最近は論理的な思考が多かったので左脳が優先の状態でしたが、この作業で右脳を活性化している感じがしました。

はじめはやりづらくてやめようかと思いましたが、
「まずはやってみよう」という軽い気持ちで続けました。

最後に先生にバリ語で「バリ」と書いてもらいました。

これは先生のお手本の絵

2. ろうで線を描く

これが一番難しい工程でした。

「チャンチン」という道具に火で溶かしたろうを入れ、先端から出るろうで鉛筆の線をなぞります。筆のような役割ですね

チャンチンの先端の太さは2種類あり、描きたい線の太さに合わせて使い分けます。

集中力が必要で、鉛筆の線通りにいかないときは直感のままにチャンチンを走らせました。

ろうがしっかりと布に付くことが大切で、まだらになると後の工程で色が漏れてしまいます。

チャンチンがたくさん入った「ろう」の鍋


金色は私が描いた線 右下は先生が書いてくれたバリ語の「バリ」

3. 絵具で色を入れていく

私はこの作業が一番楽しかったです。

青、黄色、赤、緑、茶色などの色があり、それらをミックスしながらグラデーションをつけたりと、遊び心満載に取り組むことができました。

幼児心に戻り夢中で塗りました
思いのまま色をいれていきました
じゃじゃーん

4~8. 仕上げの工程

乾燥、色止め、再度の乾燥、ろう溶かし、最終乾燥と続きます。

お湯でろうを溶かした後、ろうがあった部分が真っ白になり、想像以上の出来栄えに驚きました。

ろうの跡が真っ白になっている!

感想

想定外の出来上がりに驚き、上出来でした。

この作品をどのように活用するかはまだ決めていませんが、せっかく描いた絵柄なので上手く使えるものにしたいと思っています。

日本にいたらこのようなワークショップに参加することは思いつかなかったかもしれません。

海外にいるからこそ、このような機会に恵まれ、参加できたのだと感じました。

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