見出し画像

8.気品あるブロークンとは

エピソート8:
あるテレビ番組で、英語をほとんど話せないコメディアンが海外に行き、行き当たりばったりの旅をする話が放送されました。この番組を見て、そのコメディアンが日本を代表して海外で恥をさらしている姿に、本当に腹が立ちました。また、でたらめの英語でも度胸で通じるというメッセージにも腹が立ちました。テレビクルーなど大勢を引き連れていなかったら、そのコメディアンが一人で同じことをやっていたら、出会う人ごとに無視されたことでしょう。外国の人々が愛想よく対応してくれたのは、テレビカメラが回っていたからです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 

日本人としての誇りを持ち、40年以上にわたってグローバルなビジネス界で生きてきた私にとって、このような番組は日本人全体の恥として非難されるべきだと思います。
 
そのコメディアンが話すブロークンイングリッシュは、私の基準からすれば、まさにブロークンのレベルにも達していません。その英語には何の誇りも感じられず、ただ単語を並べているだけのデタラメ英語なのです。食事したいときに「eat, eat, eat!」、泊まりたいときに「sleep, sleep, sleep!」という具合です。彼の言葉遣いは愚か者のそれです。  動詞から始まる文は命令形だぞ! 
 
一方で、パーフェクトイングリッシュを求める日本人も多いですが、私はその姿勢に驚いたりもします。私自身、外資系企業の社長として活躍してきましたが、自分の英語がパーフェクトだと一度も思ったことはありません。重要なのは、通じる英語を使うことです。私は「通じればいいのだ!」と考えています。その証に、私は年商1兆5千億円グローバル企業の日本法人社長にまでなれたのですから。
 
僕は、こう思う。 「通じればいいのだ!」と。
 
通じるためにはどんな英語を使えばよいのか?
1)前にも書いたが、文の最初に主語と動詞を言えたら通じたも同じ、
2)最初の4文字5文字まである程度正確であればあとは単語並べただけでも通じる。
3)時制を正しく使えれば通じる。 極端に言うと現在形と過去形に気を付ける。
4)言いたいことを先に言う、理由、目的、原因、などは最後で良い。
5)大きな声で、ゆっくりと正確に堂々と言い切る。 不安げに言うと伝わらない。
6)通じないときは、相手の英語力を疑え!ぐらいの気迫が必要だ。
 
気品あるブロークンの意味がハッキリと見えてきたのではないでしょうか?
 
ブロークンイングリッシュと言っても決してでたらめな英語を推奨しているのではありません。 伝わる英語、すなわち、文法的にもそれほど間違いはなく、前置詞なんかもそれ相応なものであれば、「通じる」通じます。
 
要は、言い切る度胸とこまごましたことは考えない、使いながら慣れていけばいいのだから。考えていたら会話は先に流れ去っておりもう出番(発言する機会)を失いますよ。
 
気品ある英語をブロークンでも使っていれば、相手は誠意をもって聞いてくれるし、バカにはされない。 ブロークン以下の英語や低能なブロークンを使っていたら無視されるのが落ち、AI搭載の通訳機を使う法がまだましだ!
 
文頭から4,5文字までは正確に言える力を付け、国際化された世界を水を得た魚のように泳ぎまくりましょう! 日本人という誇りと共に。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?