Obsidianを""ほぼ""Notionに高めるObsidian-Sets
こんにちは。この記事がそこそこ読まれてて嬉しいです。メモアプリを放浪しまくった僕がおすすめするObsidianをNotionのように使えるプラグインを紹介します。
対象読者
NotionのDBみたいなことをObsidianでしたい
AnytypeのTypeの概念をObsidianに持ち込みたい
ディレクトリによるファイル管理でなく、ファイルの参照関係でのみのグラフ関係でファイル管理したい
冒頭のページで私の思想に共感できる方にはおすすめです。
Obsidian Sets
今回紹介するプラグインはObsidian-Setsです。これを使うことでObsidianでAnytypeの良さを80%享受でき、Notionの良さを50%くらい享受できます。
開発者自身も次のように言っており、NotionやAnytypeの思想を元に作られています。
Notionの良さの50%部分
基本的にObsidianは全てのファイルをファイルとして構成します。なのでNotionでいうDBのように一律のファイルのプロパティを強制することはできません。templateを使えばいいのですが、そのプロパティでまとめたりする次のようなDBを作成するのは難しいです。このDB機能はNotionにおける50%くらいの魅力であると言っても過言ではないでしょう。
今回のObsidian Setsを利用することで簡単にフォルダ内のファイル一覧を表示したり、Typeのプロパティの一覧を表示することができます。これはMemoTypeの一覧です。このようにプロパティを一目で管理でき、NotionのDBのような使い方ができます。
またフォルダの一覧を表示することもできます。こんな感じでDaily Noteのフォルダを一覧表示することもできます。
Anytypeの良さの80%
まず最初に理解してもらう必要があるのは、Typeの概念です。前述の記事でも再三説明をしていますが、プログラマ的に言えば型の概念です。Anytypeには型の概念があります。この概念はAnytypeの魅力の80%を占める機能です。
Anytypeの知識管理 Type
この型の概念をまず簡単に理解してもらうために、Anytypeの知識管理方法を述べます。Anytypeにはフォルダの概念がなく、全てのファイルを1レイヤーで管理します。感覚的には全部のファイルをデスクトップにぶち込んでる感じですね。ではどうやって整理するのかというとファイル同士の相互参照関係によって作成されるグラフで管理します。
そしてそれを支えるシステムとしてTypeという型があるのです。AnytypeでEmpty Fileのようなものは作成できず、全てのファイルは何らかのTypeに準じます。メモであればMemo Type、誰かのプロファイルならHuman Typeのようにそれぞれに準じたものを利用します。これによって型によってある程度のまとまりを持ってファイルを管理することができます。これはファイルのツリー構造(ディレクトリ構造)を考える必要がなく、ユーザーが知識をフラットに蓄積し、その知識を有機的な参照関係で結びつけて理解することができるのです。
冒頭の記事でも解説していますが、ツリー構造によって知識を整理するというのは難しいです。そのため私はAnytypeの思想である、ツリー構造による知識整理を諦め、すべて同じレイヤーの知識であるフラットな管理をしてグラフ構造による相互関係による知識整理を推します。知識をツリーによる階層化することは以下のような気持ち悪さを感じます。
ここで記載されるツリー構造で分けるのであれば、一番上のフォルダはPARAメソッドで分けること推奨します。ただPARAメソッドは直感的かと言えば完全同意はし難いです。これもある種のカテゴリ分けの諦めであり、Resourcesの中がMECEかの保証はされないです。というよりむしろPARAメソッドはフォルダ分けによって属性づけしているだけでほぼTypeと変わらないと感じます。
話を戻しますがこのグラフ構造だけでの管理するのは難易度が高いので、ここで必要になるのが強制力を持つTagなのです。それがTypeです。思想としては全てのファイルの種類を確定し、これによってファイル単体での情報量を増やせます。
例えば.pyのファイルであればコードが入ってるとわかり、.wavなら音声ファイルとわかります。このようにして拡張子だけで中身を察することができるように、型を与えることでグラフ構造だけで情報量を増やすことができるのです。
例えば
Type: Memo 「買い物」
Type: Schedule 「買い物」
という感じならそれぞれ上は買い物のメモ、下は買い物の予定というようにわかります。これが基本的なTypeの思想です。
ObsidianでTypeを使う
実際に使うとまずSetのフォルダが作られます。これでMemoなどを作ると勝手にこのカテゴリのMemoのフォルダにファイルが作られます。なのでフォルダ管理を自分でするのは諦めてください。
今までフォルダで管理していたのであればまずフォルダを全部ファイルとして新しく作成してください。これによってグラフ表示した時にAから各種ファイルとの関係性が明確に見やすくなります。
微妙なところ
Anytypeを完全に再現できない部分はいくらかあります。
まずTypeの強制力ですが、これは弱いです。普通にObsidianなのでTypeを設定しないでも使えてしまうことが欠点です。Anytypeであれば確実にTypeを設定されるのでEmpty Fileになるものはないです。
まとめ
Obsidianのいいところはフォルダをそのまんま取り込むこともでき、共有はCloudで簡単に同期できます。そういった点で非常に便利です。その点で独自の暗号化をするAnytypeより優れていると言えると思います。
このプラグインである程度ObsidianでAnytypeを模倣することができます。Anytypeの動作の不安定などの欠点を見て利用を避けているのであればこの拡張機能で簡単にObsidianで体感することができます。