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太陽の都を特定

考える金仮面卿のワンポイント考察です

今回は、太陽の都が建てられた時期、場所、そして何のために造られ、なぜ滅んだかが判明しましたので共有します


太陽の都とは


それは「太陽の都の盾」というアイテムだけで存在が示唆されている、謎の都です

太陽を戴く都が描かれた、栄誉の盾
だが、これはもうボロボロである
そして、太陽の都もまた
もはやどこにも、存在していない

太陽の都の盾テキスト

この盾自体は木製で、各地の死に生きる者たちがドロップします
縦にはこのような意匠が描かれています

太陽の都の盾
塔、クレネル(塔の凸凹)、窓
てっぺんに太陽


これと同じと思われる塔は、狭間の地にありました

だいぶ壊れてしまってますが
狂い火の灯台
塔、クレネル(塔の凸凹)、窓
てっぺんに太陽

狂い火の灯台です


灯台と言われてますが、上記の盾の意匠を見るとそれはかつて大きな城門だったと思われます。それがほとんど壊れていて、塔の一部だけ残っているのですね

この城門を先に進むと、なかなかに大きい城砦があります
現在廃墟で、狂い火の信徒が住み着いて小屋を建てています
そのため地名としては、狂い火村と表示されます

狂い火村が身を寄せる城砦
こここそがすなわち、太陽の都だったと推察されます

狂い火村と表示されてしまうと、そこがかつて太陽の都だったとはなかなか気付きにくいですよね 

それにしてもちょっと意外です
永遠の都のような、広大で人々が生活していたような痕迹が残る都を想像して、これまでみなさん探索されていたのではないでしょうか

しかしこれはどう見ても城です
城としては小さくはないですが、伝説の都というにはあまりにも小規模です

何かの施設の一部ということはないでしょうか

狂い火村は、リエーニエ北東にあります。重ね地図(狭間の地中央にDLCの影の地の地図を重ね整合的に縮尺を整えたもの)だとラウフの古遺跡と近い場所にあります

ただ、かつての狂い火村の城砦跡と、ラウフの古遺跡では、建築様式がかなり異なることから、連続性を持った施設とは考えにくいです

同様にリエーニエ北東、遺跡の迷路にあるウルドの王朝遺跡も様式が違うので異なる廃墟といえそうです


場所の特定


果たしてこの城砦は、いつ、どこに、どのような目的で建てられたものでしょうか

クレネル(ここから弓を射たりする)を持つ城門であることから、戦闘を意識して作られていることが分かります。これは狭間の地でもさして古くなく、戦時に建てられた城砦である可能性が高い

また、北に城門があることから、北からの侵入を警戒していることが分かります
どのような勢力の侵入を警戒しているのでしょうか

以上、この城砦跡の手がかりをまとめると

・古遺跡よりも、もっと後の時代
・戦争を意識して作られている
・北からの侵入を警戒
・太陽の「都」と呼ばれるが、単なる城砦のようである

上記の手がかりを頼りに考察すると、この城が戦に備えていた、一つの敵が浮かびます

「カーリア王家」

ローデイル王家とは対抗関係にある、多数の魔術師を擁するもう一つの月の王家です

そこでようやく、この城砦が「太陽の都」と呼ばれていた理由が分かりました

こちらの図を御覧ください

カーリア王家領、狂い火の灯台、黄金樹を結ぶと

今は廃墟であるカーリア王家領

狂い火の灯台

現黄金樹

これらは一直線に繋がります

黄金樹は、すべてを律する。選ぶがよい
我らの律の一部となるか?それとも律の外にあり…
何の力も持たぬ、辺境の傍流となるか

デクタスの大昇降機のマリカの言霊テキスト

これは湿地の低地のリエーニエと、高地アルター高原を繋ぐデクタスの大昇降機に残されたマリカの言霊です

この言葉が残された時期は、マリカとゴッドフレイが国獲りの行軍の途上でした

巨人戦争に勝利したゴッドフレイ軍は、さしたる敵がいないアルター高原を難なく制し、昇降機を降りてリエーニエの地に差し掛かります

リエーニエは当時、レナラが学院の実権を握っていました。レアル・カリア魔術学院と改名し、カーリア王家が最も勢いづいた頃と思われます

マリカはカーリアに対して言霊を降ろします
辺境の傍流王家となるか。全てを律する黄金樹の王家に服従するか。どちらか選べ。そんな投降を促す言葉です

そしてレナラはこれに争わず、王家に屈しました。ゴッドフレイの軍と争った記録がありませんし、レナラの満月の魔術は、太陽の威光を受けて初めて輝く月を表します。王家本来の伝統である暗月を捨てるということは、太陽に服従するということです
それ以降カーリア家は、ローデイル王家のお抱え魔術師としての地位に甘んじることになりました。これらは、レアル・カリア考察の回で詳述してます

ただしかし、リエーニエにはマリカ教会がなく、この地の民の多くは瞳が青くて、祝福を受けていません。降伏しても信仰を誓うほどの恭順さはない。源流派とも争いが続いています
(源流派はアステール輝石を信奉する魔術師の一派。アステールは大いなる意志がノクスの民を滅ぼしたときに送った眷獣ですので、源流派はエルデの勢力に属します)

つまりカーリア王家は未だに油断を許さない相手で、強力な魔術を駆っていつローデイルに弓を引くか分からない、そういう状況です

そこでようやく話が繋がりました


用途の特定


エルデの王家が作った城砦

それが「太陽の都です」


カーリア王家領、狂い火の灯台、黄金樹を結ぶと

もう一度地図を

カーリア王家が王家領(当時は廃墟ではなかった。おそらく廃墟になったのは源流派との争いや、破砕戦争を通じて)から黄金樹を見上げると、途中の高台に建つ城門

つまりこれですね

太陽の都の盾


この城門の塔が聳える
ちょうど塔頂の背後に、黄金樹の光が、まるで太陽のように輝いている

この城門の塔と、城砦は、カーリア王家に黄金樹の威光を見せつけるためにあえてこの場所を選んで建てたものだったのですね

そして同時に、カーリアの反逆を抑制するために部隊を置いて、レアルカリア学院を監視するための施設でもあります

このように考えると、古遺跡ほど昔ではなく、また、戦を念頭に置いている作りであることや、この盾事体が木製であることも理解できます

抑止と監視のための施設なので、本気で向かっては来ないだろう。だから木製で十分、ということなのですね

また、名前も悪趣味だと思います。

そんな監視用の城砦に、あえて「太陽の都」と名づける
それは、エルデの勢力がかつて滅ぼした「(月の)永遠の都」を当てこすっているのではないでしょうか

だからこんな変哲もない城砦に、ものものしい「太陽の都」という名前を付けたのでは

また、もう一つの意味、ダブルミーニングもあります

カーリアから見上げる光、それは、塔、城砦、そして黄金樹とその下に君臨するローデイルの城

これらの景色全てを含めて「太陽の都」

そのことを忘れるな、という戒めですね

いやー

マリカ、性格きっつ

まあ、二本指の趣味かも知れませんが

<月光の祭壇の英語名>

一方、カーリア王家もかなり黄金のアルター高原を意識していることが分かる小ネタがあります

「月光の祭壇」

これはカーリア王家のプライベートな聖域、マヌスセリス大教会に続く月が二つ投影された幻想的な場所ですが、その英語名は「Moonlight Altar」(月光のアルター)

自ら陽光のアルター高原に対置させてその施設を捉えているのだな、と

何だか与党の内閣に対抗して仮想的に置く野党のShadow  Cabinet(影の内閣)を彷彿とさせます



時期と滅んだ理由の特定


太陽を戴く都が描かれた、栄誉の盾
だが、これはもうボロボロである
そして、太陽の都もまた
もはやどこにも、存在していない

太陽の都の盾テキスト

栄誉の盾

それは、一般兵士でありながら、エルデの勢力に属し、月の民を監視する任にあたる栄誉

しかしそんな城砦も、破砕戦争の途中に壊れました

破砕戦争時、レアルカリアは源流派が実権を握り、中立の立場を取りました

だが、学院はもう、閉ざされて久しい
破砕戦争において不干渉を貫くために
学院は、王都に向かう東門と、この地に繋がる南門を、共に魔法で封印したのだ

魔術師トープス談


ゆえに、当面この見張り砦は急の用を持ちません

城砦の兵士は散り散りに各地に駆り出され、そしておそらくこの木製の栄光の盾を使いながら、各地で命を落としていったのでしょう

死に生きる者たちが彷徨う今の狭間の地で、死にきれず、またあの黄金の光を探しているのではないでしょうか

「……
…おお、あれが、あの塔がそうなのか
やっと帰れるのか。黄金樹の麓、我が故郷に!」

啜り泣きの半島、第四マリカ教会近く、幻影談


これはおそらくゴッドフレイと共に蛮地に旅立つも戦死、無念の霊となって故郷に帰ってきた褪せ人の幻影だと思います

彼が見た塔というのが、この太陽の都の塔……現在は、狂い火が光っているだけですが、この塔を見ているんでしょう

そしてそれが、黄金樹の光をかつて表していたことから、王都ローデイルに想いを馳せているのでしょう

だとすれば、この太陽の城門が築造された時期は特定できます
ゴッドフレイの国獲り遠征中にこの城砦は作られ、その塔は、兵士たちの間で王都信仰のシンボルとなっていた、ということになります

<ゴッドウィンとの関係>

この城砦は、古竜戦役よりもずっと前、
若きゴッドウィンの初任地として砦長の
任あった記念すべき場所なのかも知れ
ません

だとしたらこの変哲ない廃墟は、本作で
の数々の謎を解く、もっと重要な手掛かり
となる場所になりうる

若く美しいゴッドウィンが取り仕切る都
として、ローデイル兵の憧れの場所となり、
太陽の都の盾を持つ栄誉は、太陽の輝きと
共にさらに増したのでは

やがてそれが太陽信仰となり
古竜戦役を通じて古竜信仰に変容する

その後ゴッドウィンのリムグレイブへの
都落ちを経て、古竜信仰の失地騎士は
リムグレイブやファルムに流れ、太陽の盾
もまたそこに流れた

一方で、それを疎ましく見上げるノクスの
民からは、太陽の都は怨嗟の対象となる
場所だったでしょう

「…あたしには、分かるよ
あんたたちの恨みは、ずっと残ってる
そうして、あいつらを呪うのさ
メスメルを。マリカの子らをね…」
(火に焼かれた廃墟の幻影談)

もしかしたら太陽王子は余程の恨みを
各勢力から買ってしまったのかも知れません

やがて陰謀の夜を経て、失地騎士たちは
霊廟兵や死の騎士に。太陽信仰は、日蝕教会
の信仰に
太陽の都の盾は聖別雪原にも運ばれました

もし太陽の都を黄金のゴッドウィンと結び
付けて考えるなら、

太陽の都の盾を持つ兵士の在処は、
ゴッドウィンの凋落と、その信奉者たる
失地騎士の行方を追う手掛かりになりそう
です

また、太陽の都が滅んだ理由は、火に焼か
れた民たちやノクスの民が、マリカの子を
呪ったから、と言えなくもないでしょう


まとめ


太陽の都はいつ造られたか
……ゴッドフレイの国獲り行軍中

太陽の都はどこに造られたか
……現狂い火の灯台と狂い火村の城砦跡

太陽の都は何のために造られたか
……カーリア王家にローデイル王家の威光を示す
また、レアルカリアによる反抗の監視のため

太陽の都はなぜ滅んだか
……それを城砦の意味と捉えるなら、破砕戦争中に用を失くし、兵士が各地に散って帰らぬ人となったから
……それを王都とその栄華と捉えるなら、マリカがエルデンリングを砕いて破砕戦争で荒廃し、王も神も不在になったから

現在は三本指がちゃっかり乗っ取り、塔に狂い火を灯して黄金樹の代わりとしているのが皮肉でユーモラスですね
三本指とシャブリリの目的については、⇛こちらで詳述しているのでこの考察が気に入ったらぜひ御覧ください

いやー、太陽の都が、単なる城砦、あるいは、ローデイル王家の栄光そのものだったとは

でもこれで長らくの謎がはっきりしてすっきりしました

では!










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