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ならず者の考察

考える金仮面卿のワンポイント考察です

今回はならず者の真実(かも)です

今回考察は三本指やシャブリリの動向を補完する目的で独立に立てられました


茹で(エビ)


茹で(カニ)


ならず者、本名ビッグ・ボギー
前科者だが気のいい魚介好きの兄貴
気ままに河岸を変え、自由に狭間を放浪する

でも本当でしょうか?
果たして彼はイメージ通りのキャラなのか
実は彼の言葉や状況の端々に、少し不自然な点があることに、今回私は気づきました


「…ヘッ、ざまあねえな
勘違いした小悪党には、相応しい最後ってわけだ」

主人公に倒されたときの最後の言葉
ならず者談

「俺は、呪われたくない。死ぬのはいい、だけど
今度こそ、真っ当に産まれたいんだよ…
なあ、お願いだから…」

糞喰いに襲われた後の
ならず者談


彼はただ首飾りを盗んだりエビを茹でていただけですが、”勘違いした”とは何を勘違いしたのでしょうか
同様に、特に改心したでも善行を働いたでもないにも関わらず、”今度こそ、真っ当に産まれたい”とまるで何か最後の再起のチャンスに賭けているような言葉を口にする

また、

ここらをうろついてやがるんだ。あの恐ろしい男が

王都外郭、ならず者談

嫌と言うほど恐ろしい糞喰いが穢した遺体を見たそばで

あいつと出会っても、決して近づくんじゃないぞ

王都外郭、ならず者談

と警告しつつ、自分は逃げずにのんびりカニを茹でている
この辺りも不自然です

今回はそれらの意味を調べる考察になります


来歴


出会いはリエーニエで、彼が盗んだゾラーヤスの首飾りを取り返すイベントから

褪せ人らしいですが、この地に呼ばれる前はどのような人生を送ってきたのでしょうか

また、戦士でもなさそうなのに何で呼ばれたのでしょうか

推知させるセリフがいくつかあります


糞喰いを知ってるか?
気色悪い忌み鎧を纏った、世を呪う狂人を
あいつと出会っても、決して近づくんじゃないぞ
…昔、同じ牢に囚われたことがあるから、分かるんだ
あいつは、俺みたいな小悪党とは違う、恐ろしい男なんだ

ならず者談

この同じ牢というのは、いつ、どこの牢でしょうか
ならず者は忌み角がありません。だから現在のローデイルの忌み地下の牢とは考えにくい。普通の囚人ならローディル地下ではなくゲルミア行きでしょう

だからきっと、糞喰いと同郷、かつて狭間の外で彼と同じ檻房を経験したのではないでしょうか。そしてまず処刑された糞喰いが、狭間の地に呼ばれて来た

俺みたいな小悪党が、この地に導かれたこと自体
質の悪い冗談みたいなもんだけどよ

ならず者談

ならず者が来たのはその後

褪せ人というと通常、王を目指せるほど腕の立つ戦士などですが、ならず者は自嘲するようにただの悪党です。かつてフレイ配下の戦士として蛮地に追放され、その後悪党に堕した可能性もなくはないですが、”小悪党”という言葉からはそのような誉ある過去は感じられません。しかも

ボロボロの布服
重罪を犯した囚人のもの
一度も洗われず、汚れきっている

囚人服テキスト

これを未だに着ているということは、牢からずっと着の身着のまま
だとしたら牢に囚われているところに導きを得て、狭間の地に来たまま、着替える機会がない
そんな状況です

では一体誰に呼ばれたのでしょうか? それは何のために?

戦士でないなら王を目指すでもなく
ただ、フィアのような例外もありますね
生きながら、死衾の乙女として呼ばれている

そんなフィアですが、自説は、糞喰いと同様マリカが直々に祝福を与え呼んだ、と思っています

それぞれ死王子の修復ルーンと忌み呪いの修復ルーンを作らせ、ゴッドウィンとモーグの律を叶えるためです

しかし、ならず者は修復ルーン請負人でもありません

ならず者は誰が呼んだのでしょうか?

私は、三本指が呼んだと考えています
二本指が褪せ人を呼べるなら、二本指と協力関係にある三本指も呼べるはずです

そしてその目的は、シャブリリの外なる神性対策を手伝わせたり、主人公の旅の助けとするためです

なお、三本指やシャブリリの物語上の役割についてはこちらで詳述しています

一言でいうと三本指は、二本指を補佐として、主に忌み呪いや腐敗などの外なる神の対処にあたるため、シャブリリを使って独自に動いている、ということです

ならず者は三本指に呼ばれた

そこで以下のような仮説を立てます

・彼は主人公をサポートするために三本指によって意図的に狭間に呼ばれた褪せ人である
・王を目指す戦士でも修復ルーン要員でもない
・三本指の密使であるシャブリリに仕えて働く任務がある
具体的には
・①ラーヤ(中身はシャブリリ)と組んで主人公をライカード狩りに差し向ける
・②茹でエビや茹でカニのバフアイテムで主人公をサポートする
・③糞喰いに関する注意喚起を主人公に促す
・そのため危険な場所に赴くこともある

ならず者の役割、仮説


彼は服役中に(フィアのように生きながら)導きの光を見て、狭間に転送された
そこでシャブリリに出会い、シャブリリの使命すなわち外なる神性と戦い二本指及びマリカら王家をサポートする協力者として立ち回ることを持ちかけられた

・断れば牢獄に戻す
・役割を果たせば、黄金の祝福を与える(彼の瞳は青いことが解析班により判明しています)

それが取引の条件

なぜ彼が選ばれたのでしょうか
おそらく、糞喰いの危険性を身をもって主人公に伝えられる数少ない人物だからでしょう

そう考える根拠となる彼のセリフがあります
襲われて絶命する前の最後の言葉です

「…ヘッ、ざまあねえな
勘違いした小悪党には、相応しい最後ってわけだ」

主人公に倒された場合
ならず者談

「俺は、呪われたくない。死ぬのはいい、だけど
今度こそ、真っ当に産まれたいんだよ…
なあ、お願いだから…」

糞喰いに襲われた後の
ならず者談

勘違いとは
彼は一体何を勘違いしたのでしょうか

自身を悪党と認め、いまだに盗みを続ける彼が、今度こそ真っ当に産まれたいと望むその根拠は何か

それがきっとシャブリリに持ちかけられた取引
主人公の補佐役としてうまく立ち回れば、祝福と還樹を与えるという報酬ではないでしょうか

悪党として酷い人生を送り続け、とっくに諦めていた「今度こそ、真っ当に産まれたい」という望みを、シャブリリの讒言でまた夢見てしまった

だから勘違いしてしまった

そう読むと、この最後のセリフの意味が通ります

そのような仮説に立ち検証すると、少しづつ不自然な彼の行動の、筋が次々通るのです

具体的にみていきましょう



役割① ラーヤと仕組む


いいだろう。持っていきな
もっとも、何の役にも立たねえだろうが…

リエーニエ、ならず者談

出会いのきっかけ、ラーヤの首飾りについてですが、ルーンを払うと大人しく渡してくれます
役にも立たない、つまり普通に売っても二束三文なのにわざわざ盗んでいるのはまず不自然でした
(気まぐれ、行きずりとも考えられなくもないですが……)

また、盗んで悪事を働いていながら、さほど遠くないところでのんびりエビを茹でている
(ラーヤを舐め切って気にも止めないと考えられなくもないですが)

そしてこのとき、突然攻撃した場合には、

…さては、あの娘に雇われやがったな
畜生!だったら、やってやるぜ!

リエーニエ、ならず者談

察しが良いです
シャブリリ(inラーヤ)と組んで一芝居打っていた最中のインシデントなので「(こいつも)娘に雇われた」という発想になるのではないか

ラーヤ(シャブリリ)としては突然火山館への招待状を渡したら主人公に怪しまれます。まずは首飾りを取り返すという小さなお願いできっかけを作ってから

心理学用語でフット・イン・ザ・ドア・テクニックという対人操作法らしいです
最初に小さなお願いを聞いてもらえたら、次の大きいお願いも聞いてもらえる

いつだって、騙される奴が悪いんだ

リエーニエ、ならず者談

これは切り取り発言ですが、彼はこのような思考で常に自分の行動を正当化しているのでしょう

ラーヤとならず者で仕組んで主人公を火山館に導いたと、いうのが私の考察です


役割② 茹で海鮮サポート


この後、ならず者は王都外郭に移転してカニを茹でています

この点、解析班の方が明らかにしたならず者の素顔は、キャラメイクの基本形としての「船乗り顔」が一番近い気がします。髭面、日焼けして荒れた肌、たくましい体

もしかしたら外の世界では、荒くれ漁師だったり、海賊のようなことをして海で暮らしていた船乗りだった可能性があります

絶妙な茹で加減のエビやカニなども船乗りなら納得

これらのバフアイテムは実際に重宝して、主人公の役に立っています


役割③ 糞喰いへの注意喚起


ただここでも不自然な点があります

…ああ、見ちまったのさ
二度と見たくないと思っていた、穢された死体を
糞喰い以外には、考えられねえ
ここらをうろついてやがるんだ。あの恐ろしい男が

王都外郭、ならず者談

別にどこでカニを茹でてもいいはずですが、彼はわざわざ糞喰いに穢された死体を見た場所、ここらに留まっている

あいつと出会っても、決して近づくんじゃないぞ

王都外郭、ならず者談

自分でそう言っておきながら、です
これが不自然です

あれほど恐れている相手なら今すぐ立ち去るべきです

なのに移動しない

誰かの命令でこの場所に居させられ続けているのだとしたら

ならず者はおそろしくて逃げ出したいのですが、シャブリリに命じられてここで主人公を待つように言われていて、

主人公にバフアイテムを売り、糞喰いの正体を語り、注意喚起を促すよう言われているとしたら

ならば、ならず者が恐れながらこの場所を動かない理由が説明できます

その警告は実体験で生々しい

…あいつは、魂を永遠に呪うために、殺す
死体を穢し、たっぷりと植え付けるのさ。あいつの呪いを
…俺は、あんなにも吐き気がする光景は、見たことがない
ただ怖くて、ガキみたいに竦みあがっちまってたよ
…友が、穢されていたというのに

王都外郭、ならず者談

忌み呪いの修復ルーンエンドへの貴重な情報提供
これをさせるために、わざわざならず者を褪せ人として狭間に呼び寄せたのでは

しかしなぜそんな回りくどいことを
糞喰いが危険な混じり要素なら、シャブリリを使って始末してしまえばよいものを

ですが三本指としては、そう簡単にシャブリリを屠れないのです


三本指は糞喰いのことをどう思ってるの?


糞喰いに対する三本指や王家の評価は難しいところです

糞喰いは本来、忌み角の菌種の苗床などの複合から、「混種の外なる神性」と「朱い腐敗の外なる神性」のどちらもに呪われている存在だと考えられます

黄金樹としては危険な人間ですが、あえてそれを生かし泳がし続けているのは、理由がある

理由① マリカ直々に呼んでいる
糞喰いは、自説からは金仮面卿らと同様、マリカが直々に導きの祝福を与え呼んでいる褪せ人だと考えます
それは、モーグの望む律、汚れも忌み子も分け隔てなく救われ祝福される世界を実現するためでしょう
(あるいは、モーグでも生き存える世界を残すためかも)
そのような修復ルーンでも、黄金律の修復ですから、三本指としては頭から否定はできない
故に注意喚起に止め、判断を保留しているという感じでしょうか

三本指が糞喰いを積極的に狩らない理由①


理由② エルデの神による調伏である
忌み呪いの修復ルーンは、一応黄金律に混種や腐敗の神性を取り込むプロセスを経ます
それはあたかも、ノクスの勢力の式神である混種や腐敗を、エルデの神に寝返らせ奪い取って制御下に置くことを意味します

実際問題、これだけ長く浄化作戦を続けても増え続ける影の地の混じり角や、ケイリッドに拡散されて歯止めがない腐敗の現実を考えると、むしろ排除するより取り込んで御した方が現実的ではあります

三本指が糞喰いを積極的に狩らない理由②

そういった理由から三本指は糞喰いを泳がせてると思います
いずれにせよ、混沌の王エンド同様、忌み呪いエンドを実現するかは主人公の判断になります

とはいえ、ならず者としては自律で判断できないため、いい迷惑だったと思います

還樹を条件、泣く泣く王都外郭にとどまりカニを茹でている

近くを糞喰いがうろついているにも関わらず

結局ならず者は、腐敗の苗床を植え付けられる穢される悲惨な末路をたどることになります


ならず者は最初から捨て駒だったか?


ならず者は最初から敵対して倒した時も腐敗の苗床をドロップします
もともと持たされている、としたら最初から忌み呪いエンドのための捨て駒だったのでしょうか

実はそうではない要素があります

まず彼は王都外郭で主人公に警告した後、直ちに動けばシャブリリから逃げられた可能性があります

そして忌み呪いの修復ルーンに必要な苗床の呪いは5つ
ゲーム内で手に入る苗床は6つ

もし5つで足りるなら、ならず者は生き残って持ち逃げすることもできたでしょう
任務を終えて危険な連鎖から逃げる余地があった

この1つの差は、三本指やシャブリリが残した温情だった可能性があります

以上、今回はもしかしたら生存ルートもありえた、三本指の協力者、ならず者について考察しました

もちろん”単に気の向いた場所で蟹を茹でてるだけの、運良く狭間に導かれたただの小悪党”の可能性も十分あります

お好きな方をお選びください




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