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2代目繫盛のルールその9「完璧主義は精神疾患」【創業組が嫉妬する2代目マネジメント術⑳】

「ルールその9 完璧主義は精神疾患」

完璧は美徳と勘違いしていたあの頃、、、

かつての僕は、完璧こそ美徳だと信じて疑いませんでした。
ただひたすらに美味しいケーキを作ることにこだわり、少しの妥協も許さない。それこそが店の発展、自分の成長、スタッフの技術向上のただ一つだけの道だと本気で思っていたのです。

ですから、自分にも、周りのスタッフにも常に高いレベルで技術を要求していましたし、仕事に関しても一切の無駄を嫌い、出来ない人を嫌いました。

「自分は、完璧主義ですから。」

よく人に言っていたものです。これは、作り手としては間違っていないのかも知れません。しかし、チームマネジメントとしては最悪だと今なら分かります。

当時の僕の中に鬼が棲んでいました。その名も疑心暗鬼。

「あいつは何でこんなことも出来ないんだ?」

「どうせ出来ないだろうから自分でやった方が早い。」

そんな事ばっかり考えていたのです。

どんなに頑張っても人が付いて来ない。成果が上がらない。仕事が終わらない。僕は完璧に仕事をしているはずだ。何で?何でなの?全然理由が分かりませんでした。

ありがとうWikipedia。

そんなある日のことです。

何気なくスマホをいじっている時に、完璧主義について検索したことがありました。

そこに書かれていた一文に僕は衝撃を受けました。

「精神医学では精神疾患の一つでもある。」

はぁ?

美徳だとばかり思っていた 僕の完璧主義。
それがまさかの病気扱いだなんて、、、

しかし、確かに思い当たる節が自分にもありました。いえ、上手くいかない中心に僕がいることを認めたくなかっただけかもしれません。完璧主義は心の病、そうハッキリと言われて納得してしまったのです。

ありがとうWikipedia。

完璧な人なんて居ない、いや、完璧な人なんてチームに必要ない。それこそがチームマネジメントの基本にして原則です。

それにやっと気が付いた僕は、人の集め方を変えました。

エルベランの目的は「お客様・スタッフ・関係生産者・経営者の4者が共に幸せに豊かになる」です。それを目的地の島に見立てて、エルベラン号と言う手漕ぎの船でみんなで一緒に川を漕いで登っている。ミッションとは、船のルートです。その中で必要な人材とは、ものすごく力のある人でも、スキルのある人でも、経験のある人でもなく、力がなくても、スキルがなくても、経験がなくても良い。ただ一緒に同じ方向(ミッションの示す方向)に向かって舟をこいでくれる仲間を捜すことが僕たちの採用になりました。

それから5年、今ではスタッフ間のいざこざも皆無になりました。

あれほど付いて来ないと悩んでいた人材の問題も今はありません。

完璧主義は精神疾患。あなたは、あなた自身がチーム最大の障壁になっていませんか?

創業組が嫉妬するような2代目マネジメント術で豊かで幸せな人生を送りましょう!

エルベラン2代目オーナーシェフ 柿田衛二

 


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