お召列車の値段っていくら?
表題の件について、少し気になったので、調査させていただきました。
(「お召列車」についての説明は割愛させていただきます。)
通常、皇族の方々は、職務上乗車する警察官等と同様、無賃として取り扱われます。
なので、貸切列車として運行されるお召列車についても、各事業者の持ち出しとなっている可能性もあるのでは?と思いつつ、今回は宮内庁に足を運び、開示請求させていただきました。
結論から言いますと、「通常の金額」が支払われていました。
今回、調査を行ったのは、令和元年9月28日の茨城国体の両陛下の開会式出席に伴う、東京→勝田、翌日の日立→東京の運行に係る費用です。
宮内庁に、「運行にかかる経費が記載された文書」の開示請求を行ったところ、「見積書」と「請求書」が開示実施文書として情報開示がなされました。
※宮内庁側で不開示(黒塗り)とした部分に加え、私の方でも個人名等を消す加工をしています。
見積書・請求書
考察
まず、「運賃相当額」、「特急料金相当額」、「グリーン料金相当額」ともに、104名分であり、それぞれの区間の営業キロから算出した通りの金額となっています。(当時は消費税8%運賃です。)
E655系の定員は107名(特別車両に定員はない)とのことなので、3名の差が生じていますが、これは、普通団体において101名から150名の場合の無料扱いの人員が3名であるため、計算上は107名-3名=104名となり、整合が取れます。
また、「皇室費」のうち、「宮廷費」として支出されていることもわかります。
「皇室費」は、憲法88条により、予算に計上され国会の議決を経る必要があるほか、「宮廷費」であるため、皇室経済法5条により宮内庁の経理する公金となっています。
結論
E655系の定員から算出された、旅客規則通りの運賃、料金が宮内庁より東日本会社へ支払われているようです。
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