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カワハギ頼んだの?

早いもので1月も最終週、

毎年この頃我が支店では棚卸を行う、

別の支店から監査役が来て立ち合い、在庫のチェック棚卸である、

金曜日夕方営業から帰ると、

管理チームと監査役は、在庫数と実際の在庫のズレが有ると大変なので、準備にてんてこ舞い、

監査役と支店長、私、それと棚卸の主役の管理チーム2人の5人で懇親会、

私と支店長は他人事、

暇な私と支店長は、懇親会の店探し、

何処にします?

つぼいち、でいいんじゃないの、

店に電話してみると、さすがに今日の今日は難しいみたいですよ、

横のとんこやどうです、

5人で3万で収まるかな、

何でです?

名古屋支店使いすぎたらしくて経理からクレーム入ったらしんだよ、

とんでもない物頼まなきゃ収まるんじゃないです、

そうだな明日は大切な棚卸だから、簡単に短めに行こう、

そうですね、

そうこうしてると管理チームも準備が出来、

じゃ簡単に懇親会と行こうか、

とんこやに7:00集合な、

店に着き店の中へ、会社名での予約を告げていると、

何故か入口に置かれた水槽の中の2匹の魚と目が合う、

席に付き、

最初にビールの人、

支店長と私と監査役、

管理の二人は明日が有るのでウーロン茶との事、

支店長もそーだな、

酒も2杯目以降はキープの焼酎に代わり、

私の作る薄い焼酎で、

つまみも、ポテトフライとかサラダ、から揚げ、居酒屋の定番、

支店長が管理も何か頼めよ、

有難うございますと遠慮気味に2・3品頼んで、支店長もどーぞとお品書きを渡す、

そーか?監査役せっかく九州に来たんだ何か食べたいもの無いのか?

じゃ何か美味しい魚でも、

そーかじゃカワハギでも貰おうか、

そこで私の携帯に電話、

席を立ち外でどうでもいい電話対応、

戻ってくると、テーブルの真ん中にカワハギのお造り、


画像はイメージです

お、戻ったかコリャうまいぞ、肝を醤油にといてたべるらしいぞ、

美味いな・・・・・

でも3万円大丈夫か?

カワハギ最後には味噌汁にしてもらい、

お茶漬けと一緒にいただき、

お開きとなり、

支店長が『御あいそ』というと、

私、『3万円大丈夫ですかね?』

『大丈夫だよ、』

そうですか?

お会計です、

伝票を見て、支店長の目が点、

私も覗き込んでみると、

3万5千円!

管理の女の子が御品書きを見ながら、

支店長の頼まれたカワハギのお造り7千円ですよ、

え!700円じゃないの?

そんなわけあるかよと思いながら、

店にお願いして、領収書を2万円と1万5千円に分けてもらい、

1万5千円は営業で私が切りますと、

支店長、店を出る時靴をはきながら、

1匹になってた水槽の中のカワハギを苦々しくみながら、

こいつが1匹7千円か、

私は700円は無いだろう!



と心の中で思いながら、

ご馳走様でしたと支店長に深々と頭を下げた。




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