解放されて開放してく。
結構嬉しいことがあったので書いておく。
近頃はほぼ毎日電話で話していて、一昨日も電話をくれた。
会話が途切れて一瞬沈黙があったあと、
名前を呼ばれて、
「ん?」と返事をしたら、
「会いたいな。」と言ってくれた。
それがとても自然に、ふと思って口にした言葉のような響きでとても嬉しかった。
今まで私の方から「会いたいねー。」とメールすることはあったけど、
彼の方から、しかも電話でのやり取りで言われたことはなかったので不意を突かれた感じだった。2週間の会えない期間がいつも長く感じる私は、
「長い。長い。」と言って、彼は
「一瞬で過ぎる。」と言っていたけど、その時は
「あと1週間か…長いな。」と言っていたことも印象的だった。
最近は少し先の未来の話をすることのほうが増えた。
住んでいる家を少しづつ自分でリフォームする時も「あーしたいこーしたい…どう思う?」と聞かれる。「欲しい家具があるけど、どんなのがいいと思う?」とか。それと、「いつか一緒に住めるようになったらさ…」という前置きの言葉。こういう何気ない会話の中の何気ない言葉がいちいち痛いくらい胸に響いて嬉しい。
今すぐには一緒に住めないというそれぞれの事情をお互いが理解していて、私はそのことで悩みや焦りもあるけど、彼がするちょっと先の未来の話が楽しみを増やしてくれて、不安を少し和らげてくれる。
「それぞれの事情…」の私の事情は多分、決断すればすぐに解決できることはわかってる。今まで囚われていたことを断ち切ればいい。
彼に出会う前まで、月に一、二回は実家に帰って過ごしていた。それが何よりの親孝行だと勝手に思っていた。それで、満足した気分になっていた。何かを決めるとき、何かを始める時、母親の存在をとにかく気にしていた。親が元気なうちはなんとなくどこにも行けないと思っていた。「子離れできない母親」と、頭の片隅でそう思っていたけど、全く逆だった。私が「親離れ」できていなかっただけだった。それに気づいてもなお、母親に対する思いはたくさんあるけど、もうそろそろ自分の人生を作っていってもいいのかもしれない…。
彼と過ごす時間を今よりももっと増やしたい。それが一番正直な今の自分の気持ちであることは間違いなくて、それに繋がる行動を自分で選んで自分で決断してもいいのかもしれない。
そんなポジティブな考えとそれでも消えないネガティブな考えを毎日行ったり来たりして、自分のことがイヤになるけど、彼のする、ちょっと先の未来の話や、毎日の何気ない気持ちのやり取りが私をいろんな縛りから少しずつ解放してくれて、開放しはじめている。それだけはポジティブにとらえたい。