最後の晩餐のはなし。
吉野家、松屋、CoCo壱、マック、ケンタ、王将…ファストフード店の羅列。仕事が忙しそうな期間、今日は何食べた?の返事は8割くらい吉野家。
私は松屋もCoCo壱も行ったことがないと言ったら、
「レアキャラ!」
と、言われた。
最後の晩餐は何?と聞いたら、
「キャベツ。」
と言う返事。
まさに、ぽかーん!だった。笑
本人曰くバカ舌らしいが、基本的に何でも美味しく感じるのだそう…。笑った。特に悪いことではないけど、良い事でもない気がする。そのバカ舌をどうにか正常に戻したいと思ってしまう。というか最後の晩餐をキャベツとかの素材名じゃなく、せめて料理名にしたい。
料理は得意だから、作るタイミングがあればいつでも作るけど、これまで「男に料理を振る舞う」という段階までいかなかったので、胃袋掴むどころじゃなかった。
2回目に会うときに、料理を作って欲しいと言われたので、何がいいの?と聞くと、
「カレー、焼きそば!」
「肉じゃがとかじゃなくていいの?」
「肉じゃがとか全然好きじゃない。」
と。。。まぁ、そうだよな。なぜか納得した。体力仕事の人ならひと皿で全てを満たすモノの方がいいに決まってる。それでさらに安いならなおさら吉野家は理にかなってる。。。
それでその時はスパイスカレーとキーマカレーの合いがけを作って一緒に食べた。1か月に2回のペースで会いに行くようになって、ハヤシライス、ミートソーススパゲッティ、焼き餃子、ポテサラも作ったな…。余るくらい作って置いてくる。翌日も食べてもらえるように。
たいした料理ではないし、ごく普通のレシピ。
コンビニとかレトルトとかチェーン店の牛丼も、安いし早いし確かに美味しい。でも、今まで自炊が基本の生活で外食を殆どしてこなかった私は、自分で作ったほうが断然がおいしく“感じる”ということを彼に気づかせたい。それは、一緒に買い出しに行くことも、相手が美味しそうに食べる姿を想像しながら作ることも、出来上がるのを待つ時間も、出来上がって一緒に食べる時間も、その全部が特別だからで…。
好きな人と過ごす時間の中で私自身も改めて気づかされたことは、食べる事だけじゃなく、生活や暮らしの当り前の時間こそが特別だし、何よりも大事だということで、彼も同じように感じてくれていたらいいなと思う。
それで、いつか最後の晩餐の質問に私が作る何かの料理名が挙げられたら最高だなと思う。。。