考える事をやめない
サラリーマンをやっている時代で数年だけ個人宅への飛び込み営業も経験した。いわゆる訪問販売だ。その時の商材は、赤ちゃんから小学校卒業まで使える教材だ。20年くらい前の事だったので、インターネットもSNSも殆ど無く今の様に情報がすぐに入手できる状況でもなかった。その時代だからこそ成り立つ業界でもあった。
サンプル本とパンフレットと契約をだけを鞄に入れて一軒一軒訪問し、お父さんお母さんに時には子供も交えて子供の将来をイメージしてもらう。そこで納得してもらったご家庭に販売するというスタイルだった。私の勤めていた会社は年に1回くらい同じ地域を訪問する形で営業していたため、アフターフォローもしっかりと行っていた。前年に購入して頂いたご家庭には必ず訪問し、使い方などで分からない事など無いかを確認していた。この一度きりでない営業スタイルは私自身も好きな営業スタイルだったので、色々と勉強させてもらった。
社内には全国でもトップクラスの営業マンがいて、そのトップ営業マンが管理している部署に配属されたため、同行してもらったり飲みに連れて行ってもらったりと沢山教えてもらった。ある日「街を歩いている時に何を考えているか?」と聞かれたことがあった。その時は「今日も天気が良いな」とか「昼ごはんは何にしようか?」等と答えていたと思う。そのトップ営業マンは「私は、この店で販売している食事はいくらで売っているけど、材料費はいくらで経費はいくらで利益はいくらになるのか?」などを考えていると話していた。いつどんな時も一般人と同じ目線で物事を考えずに、異なった視点で考えるようにした方が良いということをその時は教えてもらった。
同じ視点で物事を考えたら、新しいものは考えられない。その時からその考え方を理解し納得しながら実践していった。これは起業した今も継続している。常に何かを考え、思いついた事をメモし、後で見返している。時間を空けて見返してもメモした内容が気になる事だったら、パートナーに話して反応を見る。反応が良ければ行動する。反応が悪ければ行動しない。この様な感じで毎日を過ごしている。
考えることは、自分自身の固定観念を無くすためにも必要な事。色々な情報を得て、色々な情報を発信していく中で考えが変化していく(根本的に変わるのではなく)。そうする事で、自然にブラッシュアップされていく。だからこそ色々な方と交流して、新しい考え方を教えてもらう。それが起業家のメンターをする際の情報源になり、色々な方向性からお話ができるようになっている。