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namiki03
今日の新聞[2021.5.22]
一面トップ記事、「イスラエルとハマス停戦」を報じる写真は小さいけれど、かなり気になって、じっと見入ってしまった(朝日新聞2021.5.22, p.1)。
写真のはずだけれど、絵画のような質感を人物の描写に感じたからだ。
群衆を手前にとらえているが、その奥に、山のように見える瓦礫がそびえたち奥行きを遮る。その瓦礫と群衆の間に、大きく左右に動いているであろう、旗の動きを、カメラはとらえきれずに色彩の塊として描く。それはまるでイタリアの未来派の絵画に見る動きの描写のようだ。その旗の下、ちょうど画面の中心に位置する部分に、鏡で反射した光だろうか、あるいは携帯電話から発するような光の筋が見える。何か意味ありげな光に見える。
人物描写が絵画のような質感とは対照的に、カメラが動きをとらえきれずに色彩の塊としてとらえ旗の存在、そしてその下の光の筋が、リアルな躍動感を醸し出す。
旗の形状をとどめない旗の描写が旗に、そして画面に躍動感をあたえているんだなぁ、と理解した時、「あ、やっぱり写真かも」という結論に至った。
「パレスチナ自治区ガザ地区で21日、破壊されたビルの前で停戦を祝うパレスチナ人たち=AP時事」というキャプションがそえられていた。