【国会議員と統一教会】全国霊感商法対策弁護士連絡会が会見 文字起こし④【統一教会会見の嘘、実態】
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ニコニコニュースの記者会見が会見主催からの要望により一時的に非公開になっております。上記の動画は公式のリンクで無いことをご容赦ください。
2022年7月12日に行われた全国霊感商法対策弁護士連絡会の記者会見の文字起こしです。司会進行中の事務的な会話やマイクトラブル、また不要なつなぎ言葉など一部を省略しております
また、この声明は世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の田中富広会長の「安部首相銃撃事件にに関する報道を受けて」で行った記者会見に対する抗議声明という意味合いが非常に大きいものです。
下記動画をご覧になってからお読みいただきますと、一連の流れの把握が十全になると考えます
全国霊感商法対策弁護士連絡会への質疑応答
統一教会が行う政治家への支援内容、給与などはあるのか、影響を受けていた政治家の人数など
常岡記者「ウォール・ストリート・ジャーナルの常岡と申します。政治家や自民党に対し浸透してるとのお話でしたが、大体どのくらい浸透しているのか、これはもう岸さんが関わるようになってからもう何十年ものお話で、具体的に信徒の方が政治家の秘書になったりとかです、選挙の外線の集会とかに行って、オーガナイズの手伝いをしたり戸別訪問の手伝いをしたり、それからよく集会とかでは聴衆のサクラみたいなのもあると思うんですけども、そういう活動をしているのでしょうか。それから、こういった活動は無料で行われているのですか。また政治家にとってのメリットをお願い伺いたいんです。
渡辺弁護士「渡辺の方からお答えします。歴史的に統一協会は国会議員と関係を持ってきました。以前私どもが調べたところ、3桁の数の信者が国会議員と秘書に公設を含めなっていました。この3桁の秘書達が自分が仕えている国会議員の知らないところで会議を行い、自分が仕えている国会議員の行動について統一教会に報告し指示を仰いでるという実態がありました。現在もまた3桁の数の信者が公設私設秘書いるかどうか、私調べていないので分かりません。もっと少ないとは思いますけども。その頃秘書に従事した後で、地元の区議会議員、あるいは市会議員の選挙に出す約束をしていたりですね、そういうことで信者さんの議員さんが結構、地方議員で多いということは私ども今現在把握しています。それからその秘書というのも、私が以前相談受けた秘書の方は無償、議員から給与をもらわないと、統一教会から勝共連合という別の友好団体というものを通していくらかお小遣いをもらうだけで、大した給料も貰っていないというような状態でした。今、統一教会の中でこの議員さんに投票しましょうということで運動の指示が出たり、あるいは演説会場に行ったり、あるいは街頭の演説に聴衆として参加したり、もちろんこれは無償です。指示で動きますから。以上です」
警視庁公安部の『勝共推進議員名簿(衆・参)』(93年9月作成)にあった衆参両院議員249人と勝共連合からの派遣秘書43人の名簿をもとに、現職議員128人をリストアップしたもの
常岡記者「ありがとうございます。3桁の数というのは大体200とか300ということですか」
渡辺弁護士「当時私が調べたところでは百何十人いたと思います。当時というのはかなり前です、今ネットで調べればすぐに出てくるんですけど、二十何年前ですね。」
常岡記者「今も地方議員で信者の方って多いんですか。」
渡辺弁護士「ごめんなさい。私の形容詞がおかしかった。少なくない数が信者で議員さんやっています。」
常岡記者「少なくない数というのは各地方議会に1人くらいいらっしゃる?」
渡辺弁護士「そこまでは多くない」
常岡記者「ありがとうございます。基本的に無償で演説の会場とかでも運営に関わっていたり、サクラとしてその場にいたり、そういうことなんですか」
渡辺弁護士(頷き肯定する)
常岡記者「全体的に何十人くらい、いや何百人というすごい大きなかたちで助ける政治家は主に自民党ですか。」
渡辺弁護士「別に自民党に限らないです。野党でも自分達(統一教会)の応援をしてくれるのであれば秘書も送り込みますし、応援もすると」
常岡記者「保守系の政治家ということですか」
渡辺弁護士「あなたが保守系って、どういう定義で保守系と言っているのか」
常岡記者「自民党とかですね、いわゆる安倍さんに近いような、憲法改正とかそう言う感じの方」
渡辺弁護士「そういう色付けというよりも、要するに自分達の有利な駒になる、自分達の為に使える人だと思えば応援します」
山口弁護士「旧民主党の中にもいましたよ。」
常岡記者「でもメインは、多いのは自民党ですかね。」
渡辺弁護士「僕が二十何年か前、詳しく全部秘書について経歴を調べた時は自民党が多かったですねもちろん。」
統一教会会見の虚偽、献金の実態、現在も続く宗教被害
相本記者「BuzzFeed Japanの相本と申します。昨日の田中会長の会見で、田中会長が言っていたことと明らかに事実と違うところを何点か教えていただければなという風に思います。例えば献金とかUPFの関係とか、あとこれ以上献金すると破綻するからやめましょうということが多いみたいなことも会長はおっしゃっていたのですけども、その辺も違うと思うのですが、ご見解お願いします」
渡辺弁護士「渡辺から一点だけ、要するに資産がある信者が一番統一教会にとってはありがたいんですね。資産すべて捧げなさいという教えです。財産復帰とか色々言いますけども、資産がなくなれば、普通はもうお前は要らないよと言ってくれればいいんですけども、統一教会の場合はその後で、借りるだけ借りてこいと借金をさせると、借金をさせて献金をさせると。そこまでやります。そうすると、弁済できませんから破産するしかないんです。その場合、私が実際に調べたある教会では、教会長が破産申し立ての書き方とか、破産に至った理由書の書き方だとかを信者に教えていました。だから、まるで破産を奨励しているかのようなある教会での動きがありました。当然理由書の中では、統一教会の献金のために破産しましたとは書けませんから、弟の病気のためにお金を使いましたとか、そういう嘘の理由書を書くようにと、教会長自体が指示をしていた事例がありあました。」
郷路弁護士「弁護士郷路です。献金、どのくらいの方がされたのかも含めて二十数年前の記録までは遡りきれないという(田中富広会長の)発言がありました。私がやっている裁判では、平成11年、1999年の献金台帳が証拠として提出されています。ですから、残っています。損害賠償請求を起こされる可能性を考えていますから、組織としては残しているはずだと思います。ただし、記録が包括的に大量に意識的に廃棄される場合があります。警察の捜査などが入った時です。私は新世の、先ほど出てきた渋谷の有限会社新世で伝道された方の裁判もやっています。これは新世に対して刑事捜査が入る前のことでした。この人については、一切ないと統一教会の側は言ってきています。他の事件のある方の陳述書を読みましたら、大量の証拠の廃棄をやらされたという記載がありますので、当時の記録が全部廃棄されたのだろうという風に思います。そうでなければ、記録は残るはずだという風に考えますので、辿ることは出来たはずだという風に思います。それから献金は自由意志だという風に言っていましたけれども、1999年、2000年の時、札幌の白石厚別教域というところの摂理献金台帳というものが、その時代の区域長さんに渡されて、その区域長さんから私にその方が裁判を起こしたので、提供されて現物を持っています。650万円が義務献金とされていました。必ず支払わなければいけない献金です。名称が精誠献金が160万とかありますけども、その650万が終わった後は、愛天愛国献金が300万、製本献金が3000万です。義務献金とされていることから明らかなように、山上容疑者のお母さんも義務献金が課せられていたことが間違いないのではないかと推測します。なぜそういう推測になるかというと、統一教会は全国組織ですから、献金の額をいくらにするか、それから義務献金であるかどうかについては、原則的に中央段階で決められているからです。それから2009年以降コンプライアンスが強調されたという風に言っています。2009年の3月25日、いわゆる新世への刑事摘発を受けて、徳野、当時の会長の声明が出て、無理な献金をさせないと、因縁を多用しないと言った声明です。当時一番問題になっていた、コンプライアンス上一番問題になっていたものは、統一教会の理解でも、正体を隠した伝道活動です。正体を隠して伝道を糧に引き込んで、分かりやすい言葉で言えば洗脳してしまう。そのやり方が許されないということですが、そのことについては2015年になって内部的にそれをやめるという通達を出しているようです。しかし、社会に対してそのことを明らかにしていません。やめなければいけないことをやっていたことについて謝罪もしていけなければ、尻拭い状態です。謝ってもいません。そのことによって人権を侵害された被害者がいるのに。ですから、私はそのような内部文書が出されたとしても、状況によってはいつまた復活するか分からないから監視をし続けていなければならないという風に思っています。それから、特別な献金、結婚だから感謝をささげる献金等々はご自分の意思で任意だというような、金額についても任意だという趣旨の発言がありましたけれども、例えば、先祖解怨献金、先祖祝福献金というのは定額制です。値段が決まっています。210代の先祖を先祖解怨にし、先祖祝福すれば、1000万円を超えるお金がかかります。そのようなお金の無い方は救済しないということを言っているに等しい。その金額をまけてくれという風に言えるものではありません。」
山口弁護士「山口から少し補足をさせていただきます。まず、統一教会の場合は、信者になりかかった人からまずやらなければならないこととして、説得する役、以前は霊能師と言っていましたし、トーカーとも言っていましたし、今は先生、霊能師の先生だったり霊界と通じている先生だったりしますが、その先生のやらなければならないことの一つが、財の把握なんです。そのゲストがいくらの預金を持っているのかということを聞き出すんです。財には因縁が付きやすいからお清めをしなければいけないから通帳を持ってきてください。あなたが隠しても霊界に通じているから分かっているんです。それを正直に言わなければだめですよと言って、そのゲストがどれくらいの財産を、あるいは夫がどれくらいの財産を持っているか、それを奥さんに、そのお金をどれくらい出すことが可能かということを聞き出すことがまず説得する役の先生のする仕事なんです。それを踏まえて、作戦会議を幹部の信者たちでやってですね、じゃあいつまでにいくらを出せるかということを協議して決めるわけです。その上で、墓参りに行かせたり、あるいは先祖供養祭ということで一番想いの行く、例えばおばあちゃんでもおじいちゃんでも、あるいは死んだ夫でもいいのですが、その人の供養祭をする。その中で、どんどんどんどん霊界で先祖が救いを求めているんだよということを思い浮かばせて、それでやっていくということですから、昨日田中さんが言っていた、状況が分かっていないということは全くなくて、信者になった方々の財産は丸裸にされて、その上で説得されています。また昨日、2009年以降全く問題になっていませんと言っていますが、全くの嘘です。具体的に私は今年の1月28日に73歳のご婦人の、これは未亡人ですが、献金の被害についての損害賠償の請求通知書を出しまして、ほぼ全額を返してもらいました。この方の場合には最近の被害ですから、平成28年、2016年の被害ですから、2009年以降の事件です。何をやったかというと、チョンドンに散々連れて行かされて、先ほど郷路弁護士が説明したような先祖解怨の献金をさせられているんです。1代から7代までの先祖の解怨は1氏族70万円です。それをこのご婦人の場合にはお父さんの家系とお母さんの家系で2氏族、それから亡くなったご自身の家系でお父さんとお母さんの家系ですから4氏族、ほとんどの方がそうなんですが、70万の4倍の280万を払わされています。さらに先ほど郷路先生が言ったように、210代までというと、7で割り算すると70ですよね。最初の7代はもう済んでいますから、そうすると69、7代先祖を解怨するために3万円ずつ払わされるんです。3万×69×4氏族だったらいくらになりますかね。数えるのも馬鹿馬鹿しい。この方の場合は相当で次から次から先祖供養をさせられて、かつ先祖供養された先祖はどうしなきゃいけないかというと、霊界での合同結婚式を受けなければいけないんです。そのための合同結婚式の祝福献金をさせられます。そういうことで、この方の場合には、1073万円を献金させられていました。統一教会はこれについてほとんど返金することで合意ができています。そんな実態なんです」
渡辺弁護士「一言だけ、今郷路弁護士が山上被疑者のお母さんの献金の問題について触れました。私の認識では二十数年前、私の下に地方銀行の元信者の銀行員が来まして、『私が統一教会に頼まれて、信者の名簿、デジタル記録全部、データを全部作り上げました。そこに献金の記録も全部載せます』という報告を受けました。その後、そのデータがどうなっているか分かりませんが、当然各信者の名前とか履歴、献金いついくらしたかというのが、必ずデジタル記録で統一教会は持っていると私は思います。だから山上被疑者のお母さんの破産前の献金記録についてはきちっと統一教会には明らかにしてもらいたいなと思います」
佐々木弁護士「一言だけ、弁護士の佐々木です。昨日の統一教会の記者会見のなかで、2009年以降コンプライアンスを徹底しています、そういう説明があったんですが、それが明らかに嘘、事実に反する説明をしているというところがありまして、それが分かるのは、お配りした資料の中に最近の裁判例についてあげた事件があるんですけども、その中で29番の東京地裁令和2年2月28日判決という事件があるんですが、こちらは被害を受けたのが平成24年から平成27年頃ですので、明らかに2009年以降の事件ということです。この事件はある意味深刻で、ご家族が、ご主人と息子さんが亡くなった方が被害者なんですけども、『ご家族が天国に行けないよ』ですとか『地獄で苦しんでいるよ』というような説明をうけて、亡くなったご家族を救うために非常に多額のお金を払わされた。そして、亡くなったご主人との結婚式を、これ霊肉界祝福っていうんですけども、そういう儀式のためにお金を払わされたという事案です。しかも、非常に悪質なのが、その被害者の方が統一教会の悪質性に若干気付き始めたころに、ごくごく一部のお金を返金する代わりに残りのお金は全部返金請求しないという旨の合意書を交わせさせた、サインをさせたんですね。そういう結果、もう裁判になっても勝てないよということを教え込まれて、民事訴訟を断念させようとしたというそういう悪質な事案なんです。つまり、2009年以降コンプライアンスを徹底しているというのは明らかに嘘で、社会に対して嘘を吐いているというそういう悪質性がまだ残っているということです。以上です」
紀藤弁護士「今の判決はですね、全国霊感商法対策弁護士連絡会のホームページの令和2年2月28日判決ということで、一番トップページの一覧の中に出てるんですね。民事判決一覧ところに出てきていないのでトップページから一応入力していただけると、判決文の全文が一応読めることになっています。如何に嘘かということが分かると思います」
⑤につづく