KORG grandstage X を買ってみた。

KORGのgrandstage Xを買って部屋にインストールしてみた。
所有していたSV-2と買い換えるかたちで。
出音的にはSV-2も全然良かったのだけど、音源が単なるPCMっていうのと、トランジスタオルガン音色が充実していないのが微妙に不満だったので。
あと、grandstage Xは見た目がwaldorfのzarenbourgを若干ではあるが彷彿とさせるし、トランジスタオルガンの音色が、プリセット数は少ないものの専用のサウンドエンジンを使っているというのも魅力。KRONOSやNAUTILUSのオルガン音源にそれらを内包していたら、迷いなくそっちを選ぶのだけど。
で、1週間ほど使ってみた印象と感想は、
エレピ・クラヴィ・オルガンの電気鍵盤系の音色は申し分なく良い。
生ピアノは普段YAMAHAのアップライトやデジタルピアノを使用しているので、それらと比較して音が遠く感じる。良くも悪くもソフト音源のような音。アンサンブルやDAWのトラック内で使ったら馴染みが良いかもしれない。ちなみに、初代grandstageに搭載されていたAustrian GrandとBerlin Grandは入っていない。
音作りは一切できないと思って良い。任意の(モジュレーション)エフェクトもインサートできない(ディレイ・リヴァーブは可)。あらかじめプリセットされた決められたパラメータをほんの少しいじれるだけ。
そのぶん一通りのエフェクトがかかったプリセットは多数用意されている。
パソコン用のエディターもない。SV-2はエディターがあって、プログラム内で2つ以上の音色をレイヤーしたり、フェイバリットリストに音色を追加したりできたのだけど。grandstage Xはそれをすべてパネル上でやらなければいけない。いくら直感的なUIでもこれはめんどくさいかな。
トランジスタオルガン音色は予想してた通りプリセット数は少ないが、SW1,2やMWを触ることで音色が変化して、1音色につき+1ヴァリエーションがあると思って良い。NORDやYAMAHAのYCと比べてドローバーで音作りできないのはディスアドヴァンテージに思われるが、実際オルガン音色をそこまで積極的に音作りすることは実は多くないのでは??と思うので別に良いかと。
ステージピアノとして捉えた場合、「あれが足りない、これが出来ない」と思ってしまいそうになるが、“万能のエレクトリックピアノ”と捉えればかなり完成度の高い楽器と思える。
パネルのヴォリュームやEQのつまみがスライダーなのもエレピとしての完成度を高めるのに一役買っている。←個人的にEQがスライダー方式のRhodesが好きなので。
したがって、結論としては、とっても満足度の高い楽器だと思う。
値段も20万円代半ばと、最近のこのクラスのステージキーボードとしてリーズナブルだったし。
とにかく鍵盤楽器系の音色をいっぱい弾きたいプレーヤー志向の人にはおすすめ!!

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