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清水三年坂美術館
〜2023春 京都旅行の続き〜
京都旅行最終日、ずっと行ってみたかった清水三年坂美術館へ。
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開催中の企画展は、「幕末・明治の水戸金工」
水戸藩お抱えだった職人さん達の装剣金具の制作、素晴らしかった。全く無名の職人さんの人となりについて触れられたキャプションも良かった。制作物を通して、当時の職人さんたちの実直な姿が見えるよう。
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清水三年坂美術館は、幕末・明治の金工、七宝、蒔絵、薩摩焼を常設展示する日本で初めての美術館。
1980年代後半、当時会社員だった現館長の村田理如(むらた まさゆき)氏が出張先のNYのアンティーク店で出会った幕末の印篭をきっかけに、幕末・明治期を中心とする細密工芸の収集を開始。優れた作品の大半が海外に流出していることから、当初から海外オークションなどでの買い戻しに尽力。その大量のコレクションを展示するため、そして金工・七宝・蒔絵の未来へ向けての発展のために、2000年に美術館を開設されたそう。
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↓以下の画像は、ショップで購入したポストカード。神々しいまでに美しい工芸品の数々。
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一階は常設展示室。繊細で高度な技術、芸術性に優れた一級品を展示。当時、皇室より制作の奨励を受けていた帝室技芸員の手によるものだとか。
二階は特別展示室になっており、3ヶ月毎に企画展示が開催される。
今回の企画展「幕末・明治の水戸金工」では、
いわば地方で無名の職人さん達が作ったものが展示されていたが、他にも贋作として作られたものでも芸術的完成度が高いものは、作者の紹介も含めて展示しているのが興味深かった。
有名無名問わず、あくまで芸術的完成度の高さにのっとった作品の一つ一つがここでは至宝なのだ‥。ここに一貫した美学を感じる。
雅と粋のコレクションとは正に。
本当に素晴らしい美術館だと思う。
↓美術館を出た後は、清水坂を散策&ランチ。
外国人観光客向けの店も多いが、歩いてるだけでも楽しい。
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これからも京都に来るたびに、清水三年坂美術館には毎回立ち寄りたい。そんな場所が自分にもできた幸せ。
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↓清水三年坂美術館のHP