ハイキュー‼︎アニメ10周年記念展全感覚exhibition 仙台会場 日帰りレポ
8月13日(火)
元々寝るのが下手くそな私は、より寝付けないでいた。寝具が柔らかすぎたり高さが合わなかったり、そんなことばかりで普通に常に寝不足状態。自律神経が乱れているため、すぐ入眠できないことはザラにある。
しかし今日は要因がそれだけではなかった。14日、明日は「ハイキュー‼︎アニメ10周年記念展
全感覚exhibition 仙台会場」、仙台に行かなければならないのである。「行かなければならない」と書くと非常にネガティブに感じるが、お分かりの通りそんなことはまるで無い。むしろ日帰りとはいえ旅行だし、何より「カメイアリーナ(旧仙台市体育館)」という聖地に赴くのだ。楽しみにも程がある。楽しみがゆえに、万全の用意で挑みたかった。忘れ物をしたくなかった。遅番で帰宅して23時近く、シャワーなどを済ませ24時近く。入場のチケットや新幹線の切符は買ってしまった。病気にでもならない限り、仙台に行かなければならないのである。後戻りはできない。繰り返し伝えるが、私は仙台に行きたい。気持ちの問題である。汲んで欲しい。
試合(支度)開始の笛が鳴った。
必要なものは何か?
チケット、財布、ぬい、塩タブレット、龍角散のど飴。充電器も必要だ。不測の事態に備えて充電コードも持っていこう。新幹線で絶対絵を描きたくなるからiPadも持って…痛バ(ポシェットサイズのもの)も持ちたい。せっかく買ったし、タオルも持って行ってみよう。出せる時あるかもしれないし。ならジャージも持って行くか、せっかく買ったし。
日帰りなのに、バカみたいな大きさの荷物になった。
服は何を着ようか?
オタクのくせにオタクに思われない服を着たい。本当はバウンドコーデなどもしてみたいが、意識して服を買ったことがない。そして今梟谷、音駒、稲荷崎、井闥山の夢女を兼任しているため、何を意識したらいいか決められなかった。結局黒のセットアップを着た。余談だが、このセットアップのパンツはウエストが細身で、最近ボタンがはち切れそうだった。佐久早の夢女になり佐久早ダイエットを初めてついにまた履けるようになった。そういった意味では佐久早夢女コーデと言ってもいいかもしれない。
日付はとうに変わっている。そうこうしているうちに2時近くになってしまった。明日、日付変わって今日は8:02の新幹線。6時に起きないと間に合わない。今から寝て、起きることができるのか?多分できる。多分できるけど起きれなかったらどうしよう。そんな思いが、私をさらに覚醒へと導く。手はYouTubeに伸びていた。私が寝たのは、恐らく3:40近かった。
8月14日(水)
5:58、起きた。目覚ましが鳴る直前に目が覚める事はよくある。だから、一応いつ寝ても起きれる自信はあった。顔を洗い、用意した服に着替え、化粧をして荷物の最終確認をして家を出た。家を出る直前まで、「本当にこの荷物の量、必要?」という自問自答は続いていた。
予定通り30分前に新幹線乗車駅につき、朝ごはんを食べつつ気分を高めていた。仙台に着いたらハイキュー展まで2時間と少しある。行きたいところはまあまああり、どう見ていこうか考えながら、あの「仙台市体育館」に行くんだとまだ現地に着いてもいないのに、胸がいっぱいになってきた。春高の予選で烏野、青葉城西、白鳥沢、伊達工業、たくさんのヒーローたちが鎬を削った場所。春高を戦った怪物たちがプロとして、会場に火がついてしまうのではないかと思うほど白熱した試合を繰り広げた場所。そこに行けるんだなぁ…そんなことを思いながら、佐久早を描いた。
まあ…佐久早にとってはプロ編で試合したくらいで、特に思い入れはない体育館である。
9:30
ついに仙台に到着した。
まず向かった先は萩のツッキーの場所確認。仙台駅の新幹線改札に近い場所にあり。整理券を持ったハイキューファンが早速列をなしていた。16時以降フリー入場になるとのことだった。ちなみにこれを綴っているのは15:01、今から飯を食い仙台市博物館(17:00閉館)に行きたいので買えない確率が高い。
月島の月の案内板を眺めていると背後を通った奥様が「何の列?」「ハイキューって漫画の萩の月だよ」「ああ!」と。
奥様も知っているなんて、さすがの知名度だなぁと感動した。
ツッキーの次は、仙台駅にあるという観光特使の就任記念展示を見に行く。こちらは仙台駅の東西自由通路という場所にあり、駅直結の商業施設の入り口にあたる。全くノーマークでお恥ずかしい限りだが、観光特使イラストを使ったグッズを販売するpopupもあった。こちらも昼以降は入場フリーだ。行こうかなとも思うが、ハイキューグッズを前にした私は物欲モンスターと化してしまうのでやめておく。
なんだかんだまだ時間があったので、午後に行こうと思っていた2箇所、国見ちゃんの就職先モデルの「七十七銀行本部」と山口の就職先モデル「アイリスオーヤマ本社」を観に行くことに。それぞれ普通の企業なので特筆すべき事はないが、「お前たち、よくこんな大きな銀行、大企業に…!」と親戚のおばさんに近い喜びの感情があった。Xのポストでも拝見したが、この立派な企業が2人に名刺を作ってくれて愛してくれていることにひたすら感動し、一作品ファンとして改めて感謝の念に堪えなかった。
11:40
カメイアリーナ(旧仙台市体育館)に到着。最寄駅に着いた段階で雨が降り始めた。あいにくの空模様ではあったが、興奮したオタクに天気など関係ない。私は普段から徒歩のスピードが速いのだが、もはや競歩になっていた。逸る気持ちが私を爆速歩きにさせた。
見覚えのある時計と標語。漫画とアニメで観たあの建物。ここが今はカメイアリーナと名前を変えた、あの仙台市体育館だ。
オタクにとって、思い入れのある漫画の舞台が実在する地であるとなれば、それはもう実際にあったこと…。みんなが、日向が、影山が、及川さんが、牛島が、木兎さんが………佐久早がここにいたと思うと同じ場所に来られて感無量。力の全てを出し切って、ほとんど命懸けに見える戦いが、ここであったんだ…。聖地ってこういうことを言うんだ…。聖なる地だここは…。
私は12時の回だったのでまだ少し時間がある。カメイアリーナの外にもハイキューに登場する風景がある。その全ては検索すればまあ出てくるのでここでは割愛するが、その中で一つ私が見たかったものがある。
水道である。
何の水道かというと…
インターハイ予選で青葉城西に敗れ、体育館外の水道でこれでもかと頭を冷やす影山。その水道である。悔しさとやりきれなさで喧嘩が始まりそうな日向と影山に、武田先生が言う言葉が作中屈指の名言と言っても過言ではない。
「負けは弱さの証明ですか? 君達にとって負けは試練なんじゃないですか? 地に這いつくばった後 また立って歩けるのかという、君達がそこに這いつくばったままならばそれこそが弱さの証明です」(コミックス第8巻より)
今これを正確に記すためにアニメを観返しているがこの後の飯のシーンも続けて観てしまい、泣いている。何ていいシーンなんだ…。ちゃんとした飯が体を作る。ありがとう繋心。私、飯を食うよ。涙が止まらない。
泣くな、ここは仙台のスタバだ。
大好きなシーンだからこの水道は見ておきたかった。周辺の縮尺は、アニメで表現されているスケールより小さかった。でも見れてよかった。これが聖地ってこと…。
水道も見れたところで、会場入り。
エントランスには仙台観光特使の記念モニュメント、古舘先生描き下ろしの日向と影山のポスターの展示がされている。
カメイアリーナは土足厳禁。
外履き用ビニール袋を頂き、入館。展示物より前の館内には、伊達工、烏野メンバーの身長の高さに貼られたテープが観られたり、仙台七夕で使われたハイキュー吹流しが吊るされており「全部」ハイキューだった。二次元だったのかなカメイアリーナ…。
さてこれだけ水道に思いを馳せたり吹き流しを見たりしたが、絶妙に時間がある。なんとこの会場、時間まで観客席で待てるとのこと…いいのぉ!?嬉しすぎるんだが!?興奮して急にIQ下がった。烏野の試合を見に来た及川さんは多分ここに座ったんだな〜とか、応援席はこういう景色だったんだなと非常に参考になった。客席側からの写真は厳禁だったため、目に焼き付けてきた。すご……いい経験…………。
観客席に座ったのも束の間、私の整理番号の入場アナウンスがあった。この先土足厳禁のため、持参したスリッパに履き替える。
<ボイスマルチアングルシアター>
最初の展示は映像展示。巨大スクリーンでto the topまでを振り返る。この巨大スクリーン、L字になっており、平たい真っ直ぐなスクリーンより奥行きがあって画面が広い。音声も全方位から流しているらしく没入感がすごい。よそ見が出来ない、他のことを考える隙を与えない勢いある構成で、一瞬で全員の脳がハイキューに支配される。
私の隣には中学生ほどの少年が2人並んでいたのだが、君たちもバレーをするのだろうか。私はすぐ影響される人間なので、私が小学生だったらバレーをやってみたいと思ったはずだ。何を隠そうシャーマンキングにハマっていた時、親にイタコになりたいと言っていたのだから。
おばさんは、君たちにはぜひやって欲しいなと思った。キッショ…
<キャラクターフォーカスエリア>
展示会場は、普段は作中同様の試合があったり練習が行われていたりする体育館だ。日向の言うようなエアーサロンパスの匂いはしなかったように思うが、東京会場の時、一つ前のシアターの付近でエアーサロンパスの香りがしたのだ。そう言う演出!?とワクワクした記憶があるのだが、気のせいだったのだろうか。
ここでは各校のセッターとスパイカー言わば相棒たちの名場面、決めポーズが名言と共に展示されている。
こちら、東京会場で見た時も本当に良くて、当日は持参したジロリアクスタでたくさん撮影させて頂いた。東京会場と違うところは、ここは体育館であると言うこと。東京会場の各校展示では、展示物の内側の床は体育館を彷彿とさせる木、外側、客側の床はカーペットだったのに対し、仙台会場は体育館。全部、木の床。試合が行われる、体育館の床なのだ。
もうひとつ、東京会場との決定的な違いは、会場ど真ん中にバレーのコートがあるということ。
このゾーンに入った時、「しーらとりざわ!」の掛け声が耳に入った。会場では各校の応援が流れている。今、試合が行われている。この会場の、目の前のセンターコートでは、どこかの試合が行われているのだ。オタクの目には見える。こんなに大きなコートで、こんなに高いところにあるネットを挟んで高校生たちは戦い、切磋琢磨している。
仙台の会場はここを置いて他にないと思った。
<チームフォーカスエリア>
梟谷、伊達工、青葉城西、烏野、音駒、白鳥沢(順番通り)のジャージ、ユニフォームの展示だ。もうこんなの、先述した通りオタクにとっては「実際の出来事」なので、実写映画で良くある「キャストが実際に着用したもの」くらいの気持ちで見た。公式サイトによるとダイジェストムービーが流れているとのことだが観た記憶がない…。多分「実物(?)だぁ〜!」という浮かれから目に入っていなかったのだろう。馬鹿?
<その後のゾーン>
この後は、アニメこれまでの10年、様々な場面で使われてきたイラストの展示がある。かなりの数があるので見応え抜群。私はど新規なのでどの絵も新鮮で、本当に刺激的だった。すぐにでもお絵描きしたい。想像力や創作意欲がもりもり湧き上がる!
そしてこのゾーンばかりは、1人で行ったことを後悔する。以下は、私が展示を見ているときに頭に浮かんでいたことの一部である。
・なんっっっっおまっっっっっそれゎっっっっ!!!!
・あのさぁ、木兎さんさぁ、あのさぁ!!!
・えーーーーー、美しーーーーーーー!!
・宮ーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!
・私が全て奢りましょうか?
・ねぇーーーーーーーーーーーーーーー
・赤葦美しすぎやしないか?
・無理すぎる、かわいい
・北さん帽子可愛いねえ!!!!!!!
・アハァン
・あっっっ佐久早!!3点だけ!!ある!!!
10年間も色んなタイアップやコラボがあり、ずっと愛されてきた作品なんだと見せつけられた。とにかくこのゾーンは時間を使って見た方がいい。
10年分あるのだから懐かしく思える人もいれば、私のように全て新鮮に見られる人もいる。どちらも絶対楽しく、嬉しく見ることができるはず。10年分を振り返ってくれることの喜びが、また10年分の熱量がそこにあるのだから。
原作が終了して4年経ってもなおファンが増え続け、人気に拍車が掛かっているとんでもない作品だ。今ファンになれて本当に嬉しい。
<最後に向かった所>
最高だったハイキューエキシビジョンはイラストの展示まで。全てに感謝しながら会場を後にする。
このあと、私はもう一件、行かなければならない場所があった。「仙台市博物館」である。
ツッキーの就職先、仙台市博物館。こちらのエントランスには、カメイアリーナ同様、仙台観光特使記念モニュメント、月島・山口のポスターがある。絶対見に行きたかったし、私は気持ち悪いオタクなので、みんなの住む街の成り立ちや歴史が知りたかった。
ツッキーの仕事に想いを馳せながら、大急ぎで見学。16時少し前に入館したが、なんと16:45閉館だった。また、ゆっくり見に来たい。
駅に舞い戻り土産を買いずんだシェイクをすすり、そんなこんなで、私の日帰り仙台旅は幕を閉じたのだった。
ハイキューにハマらなければやらなかったことがたくさんある。
ハイキュープラザを求め、家から一時間以上かけLOFTへ向かい開店待ちをしたり、
自分としてはあり得ない量のブラインドアイテムを買って開ける興奮を味わったり、
バレーボールの試合を見て、選手のクロッキーをしてみたり、
佐久早が見てるから…と夢女ムーブでダイエットしてみたり、
今回みたいに日帰り新幹線で地方へ行きオタ活に勤しんで、ひとりで観光してみたり。
まあ羅列してみたら良いも悪いもあるが、ひとり行動が得意でない私にとって全てが新しく、日々が潤っていくのを感じる。
ありがとうおすすめしてくれた友達。
ありがとう古舘先生。
佐久早聖臣大好き。
完
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