1/12 甲虫王者ムシキング レビュー
でもおれあんまり1/12のフィギュア持ってないんです
この記事は、最近店頭に並び始めた「1/12 甲虫王者ムシキング」のレビューです。
我が青春のアーケードゲーム「甲虫王者ムシキング」が生誕20周年を迎え、最近は各社からこれを記念したグッズが次々発売されているという、実に喜ばしい状況となっています。
そんな中、カプセルトイメーカーとして近年躍進するスタジオソータさんからは、ムシキング筐体のミニチュア、それも昨今アクションフィギュアにおける主流の1/12スケールに合わせたものが発売されました。
組み立て
それなりの大きさがあるミニチュアをカプセルに収めるべく、多数のパーツに分割された状態で梱包されています。そして、実物の注意書きや装飾を再現するためのシールも3枚同梱。
他の方のレビューを拝見したところ「シールの台紙をできるだけ分割することで、カプセルに梱包する際にシワが付くのを防いでいるのではないか?」という考察がなされており、メーカー側の配慮とともにレビュアーさんの観察力にもいたく心を打たれました。
説明書が面白いので掲載してみます。カプセル版とブラインドボックス版でムシキングカードに似せた部分が違うらしく、自分の買った後者は「パラレルコレクション」と呼ばれる、初期のムシカードに存在した絵柄違いをイメージしているようです。
DEKITA!!!
そして組み立てたものがこちら。分割線が目立ってしまうのは残念ですが、それ以外は驚くほど精密に再現されています。
細かな文字まで印刷されたシールと再現性の高い造形の相乗効果により、スケール感が狂ってきます。
付属品
本製品のラインナップは、本体上部に取り付けられるポップと、モニターにセットできる画面シートの違いで4種類存在します。それぞれ2003年~2006年のバージョンを再現したものとなっているほか、カプセル版とボックス版で画面シートが異なっているようです。
さらにボックス版には、同スケールのムシキングカードが印刷されたシートが付属。1個につき、4種類のカードが表と裏で2枚、それがさらに2種付属するため、製品1個当たり16枚のカードが付属することになります。
筆者のものは、印刷された紙の薄皮をはがした上で両面テープで貼り、表裏を一体化させる工作を行ってみました。
ギミックやめるのだ!そこはカードを出し入れする穴なのだ!
ポップは本体上部のスリットに、画面シートは背面の一部を取り外してアクセスできる部分にそれぞれセットします。
パーツ分割には悪い面だけでなく、こういう時の遊びやすさにも寄与する面があるんですね。
ボックス版のカードはスキャナーに通したり、排出口にセットして払い出される場面を再現したりできます。
どちらも切り出したままのカード1枚がギリギリ通る幅なので、表裏を貼り合わせる場合にはカードの厚みを調整しておく必要があります。
1/12スケールフィギュアと絡めて遊ぶことが推奨されているため、うちにある数少ないそういうサイズ感のフィギュアに対戦してもらいました。
いきもの大図鑑があると対戦シーンもダイナミックに再現できます。
サーバルのオオクワガタがローリングクラッチホールドを決め、かばんちゃんのグラントシロカブトを追い込みます。しかし…
逆転のスーパートルネードスローが炸裂し、今回の勝負はかばんちゃんが制することとなりました。
おわりに
各社が展開するムシキング20周年グッズが、カードの絵柄を使ったものや登場キャラクターを中心としている中、筐体のミニチュアという独自の路線がスタジオソータさんらしい製品でした。
緻密な造形と豊富な付属品によって、当時を懐かしむこともフィギュアたちにムシキングを布教することもできるアイテムとなっています。
唯一残念だった部分は底ががら開きであることで、ここが塞がっていれば内部に使わない画面やカードを収納しておく事ができたのに…と思ってしまいます。
それを差し引いても非常にオススメ度が高く、カプセル版は500円、ボックス版は660円という価格もあり、胸を張って「見つけたら買え!いやむしろ探せ!」といえるでしょう。