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エミレーツ航空・運命の出会い(その3)

きゅうごままです。

前回からしばらく時間が経ってしまいましたが、、その間にエミレーツ航空は厳しい選択を断行したようで、そちらはここに記載しました。https://ameblo.jp/ek102734/entry-12603208702.html

さて、きゅうごままのエミレーツ航空採用試験のプレイバックですが、最終試験は個人面接で、2名の面接官との面談でした。この2名の面接官、ひとりは、のちにIFS=インフライトサービスようは客室部の統括マネージャーになったカナダ人男性、そしてもう一人は、Welfare=福利厚生いわゆる厚生課のマネージャーのイギリス人女性というコンビでした。新宿の老舗ホテルのセミスイートルームのドアの前に置かれた椅子に腰かけて、ヤキモキしながら中の様子をそば耳を立てながら伺うまま。このヤキモキの理由は、面談への不安や緊張からではなく、実は他の航空会社の試験が同日に品川であるから。そして、そちらの航空会社は『絶対働きたい!』と強く志望していた会社で、過去最終試験でNGという苦い経験もあり、『今回こそ!』とリベンジを誓った航空会社の採用試験でもあったからです。

その航空会社とは、アジアのジャイアント『キャセイパシフィック航空』でした。当時キャセイの採用試験も駅に近い老舗ホテルが試験会場でしたが、移動や交通機関遅延などの不測の事態に備えて時間に余裕を持って会場に着きたいところ。こんなところで、”ぼーっと”待っている場合じゃない、が、ここまで来たのだから、よくわからない会社だけど失礼がないようにしつつ、早めに退散できることを祈りながら時計を見る。すでに最終面談の案内に書かれた時間だ。でも、ドアの向こうからは、コーヒーの良い香りと、チャイナ(陶器)のカップがソーサーにぶつかる音や、おそらく銀の(老舗ホテルだから)ポットのふたを開け閉めする音が談笑とともに聞こえる。仕事前の朝のリラックスタイムというとこでしょうか。『ああ、いい香り!ホテルのコーヒーってやっぱいつもいくガストとは違うよな~、飲みたいな!でも、ここのコーヒー高いんだよな~』『あ、いやいや、そうじゃななくて、早く始めて~!時間だし、xxxxxの試験に間に合わないと困るし、、』と心で叫びながらドアを見つめる続けるまま。すると、笑い声とともにドアが開き、『Good Moring! Ms. Izumi、How are you? 』とイギリスアクセントで女性面接官が満面の笑顔で挨拶をしてきた。すかさず『Good Moring, Madam! I'm fine, thank you!and you?』と教科書どおり杓子定規の挨拶を交わし、入室するまま。

部屋の中に入ると、真っ白なテーブルクロスが敷かれたテーブル席にはカナダ人面接官が座っていて、女性面接官に『こっちよ~!』とうながされるままにテーブル席に着き、カナダ人面接官も立って握手をしながら挨拶。しかも、『君は、コーヒー、紅茶どちらがよいかい?ミルク、お砂糖はいるかい?』とチャーまで出してくれた。お言葉に甘えて、コーヒーミルク入れで、下のラウンジでは800円ぐらいするコーヒーを『ラッキー!』といただだいた。正直、優雅な時代でした。今はありえないのですが、昔は、飲み物やサンドウィッチ、クッキーなどのケイタリングを出していましたからね。

簡単な会話で談笑しつつ、面談が始まりました。かなり昔のことで詳細には覚えてないのですが、『客室乗務員として大切なことは何か』は聞かれたことは記憶しています。というのも、ままは、『断然チームワーク!!』と答えて、高校時代のソフトボール部時代の100本フライノックを1度も落とさずチームで取る!という内容を話したから。けっこう身振り手振りで説明したところウケたようだ。カナダやイギリスでは、そんな根性論は非合理的だったのか、その練習方法とチームワークの関連につていろいろ質問された。コーチ、選手ともにクタクタになりながら薄暗くボールが見えにくくなっても100本キャッチする!という80年代のスポーツ根性論ゴリ押しの泥臭い練習と煌びやかな空のサービスプロフェッショナルであるCAの仕事を繋ぐのは『チームワーク』というキーワードでしかない。あと、『なぜエミレーツ航空で働きたいのか?』という面接での常識いわゆる鉄板の”志望動機”は聞かれることはなかった。たしかに聞いたところで、その時代の日本でエミレーツ航空につて知る人はほぼいないから、言いようにない。かわりに、『ドバイに住めるか?』『なぜドバイに行ってもよいのか?』は聞かれていたように思う。

そのような面談を20分程度したように記憶しているが、実は一番印象に残っているのが、男性面接官のおでこの広さだった。のちにオフィスで何度もお会いする客室部のお偉いさんになるのですが、そのおでこに意識が集中してしまい、次の面接の時間のこともうっかり忘れそうになったから。おでこが横に広いとうより立てに長いという描写のほうが適切だが、けっして前髪が後退しているという感じではなく、ストラクチャーとして長いとうものだ。『おでこ広いと知的と言われているけどな、、リーダー的存在とか、、でも顔の半分ちかくはおでこかな、、』なるべく凝視しないように気を取られていたため、あっけなく面談が終わった感じだった。『MR.Tすみません!』なので、ソフトボール部の話とドバイに住める住めないの話しか覚えてない。面談が終了し、いただいたコーヒーは飲み干して、次の差し迫った予定に我に戻り、調子よく握手と社交辞令を述べて、部屋を退出した。外には、次の方が待っていたが、軽く会釈をして次の目的のため急ぎ足でホテルを後にし、新宿駅までハイヒールで猛ダッシュをしたことは昨日のように覚えている。そして、その熱望した航空会社はまたもや最終試験でお祈りをいただき、エミレーツ航空から面白おかしいフライトライフへの搭乗券をいただいた。ほんと、人生ってわからないものだな~と思う。でも、そこにはまだまだ面白おかしいへの入り口、さらにいろいろな出来事が起きるになる。それは、次の章で。







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