見出し画像

【エッセイ】じゅて~む 第九夜

【あらすじ】
N県新潟市やN県長野市でコント活動をする集団の、コント台本を担当している江尻晴子が、架空の男性・達太としてエッセイ連載にチャレンジ。
タイトルの「じゅて~む」は愛しているという意味だが、架空の男性・達太が主人公の小説「じゅて~む」からの引用でもある。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
まずは自己紹介から。
俺の名前は達太。38歳、会社員。

似ている音楽家は、バッハ。

代表曲はフーガとG線上のアリア。

もちろんバッハの代表曲。
俺は作曲しない。
できないかも。
やったことがないから結局どっちかは、誰も知らない。

似ている七福神は、3人いる。
わかるだろうか。お察し下さい。

ヒントはお腹周り。

・・・時間切れだ。答えは大黒天と恵比須と布袋尊。

だが気持ちはわかる。急に七福神の名前を挙げろといって、なかなか挙がるものではない。誰も悪くない。

布袋尊は特に似ている。
風呂上りなど本当にそっくりで、俺なんて一度、窓に映った自分を布袋尊と見間違えたことがある。

ひどいときは、見間違えて、拝んでしまったことがある。

もっとひどいときは、見間違えて拝んでしまって、隣の家の人が庭からそれを見ていて、彼は自分が拝まれているいると勘違いし混乱したんだろう、俺を拝み返してきた。

結果、彼は布袋尊を拝んだことになってしまったのだ。これは酷い。

そして。布袋尊が彼に見えていたなら、他の六福神も彼には見えていたはず・・・では。

六福神なんて、38年間生きてきて、初めて言ったな。

38年間生きてきてといえば。
俺は可愛いものには興味が無いのだが、昨日、猫が好きだと38年間生きてきて初めて気付いた。

経緯はこう。
昨日午後4時。俺は腹も減っていないのにラーメン屋に入店。麻婆麵のみ、注文。

自分でも不思議だった。
昼飯どきでも、夕飯どきでも無いのに。

ふと店内を見回すと、招き猫が置いてあった。
猫好きとしては、猫に招かれたら断れない。だから入店してしまったのか。

これまでの必要のない食事も、猫好きが原因だったか・・・と納得がゆく。

俺は猫好きだったんだ。
今度から自己紹介に加えようと思う。

今日もエッセイらしかったな。
アカデミックでもあったな。ほら、日本の縁起物に詳しくなったんじゃないか?

日曜にこのエッセイを読んで、月曜からガッチリして欲しい。

次のエッセイ発表を、わくわくドキドキといわず、ドキドキドキドキしてお待ち頂きたい。

この際、このエッセイではなく、TBSの朝番組「加藤浩次のがっちりマンデー」を見てでも、いい。月曜からガッチリして欲しい。

じゅて~む

(エッセイ連載当時、毎週土日にエッセイ発表しておりました。江尻)
(先日、招き猫がたくさんいるお寺さんにお墓参りに行きました。今週末も行きます。江尻2024年12月10日)

いいなと思ったら応援しよう!