大きな森の小さな結婚式のお話〈パートⅡ〉
森のなかでやるという結婚式は決まった。
だけど、どうやって進めていいかは全然わからない。
時期も決めた。1年後の6月下旬。虫が少なく、暑すぎない季節だ。
今回はどうやって森の結婚式実現まで到達したのかを綴ります。
大きな森の小さな結婚式のお話〈パートⅠ〉
まず我々がしたのは、現場の下見です。
頭の中でイメージをつくるところからやりました。
森でやると決め、すぐに森に行き、何度も頭の中でイメージしました。
どこで着替えるのか、参列者はどの位置に立つのか。森で式をしたらどういう気持ちになるのか。具体的なイメージはモヤモヤしつつ、なんとなく気持ちの想像はクリアになっていきました。
モヤモヤしたときは、葉っぱが落ちて吊橋が外されても森に行った
1年あるからまだいいやという気持ちになり、そろそろ結婚式について動き出さないとな〜と思ったときはすぐに森にいきました。「森でやる」と言ってしまったからには、是が非でもやりたい。でも実際にはあまり考えたくない現実もありました。動き始めれば、頭がそのことばかりになり、やることが無限に出てくる気がして、あまり考えないようにして、思い出したら森に行くということを繰り返しました。気がついたら、雪が降り、森にいけなくなるまで8回くらい行きました。
冬の桂宮殿
そのたびに2人で「やらなきゃね」と確認しつつ「どうしようどうしよう」と頭の中ではモヤモヤしてました。
雪が降るまえに8回も下見したことで、森のなかでの規模が見えてきました。20人から多くても40人くらい。
披露宴の場所も決めました。こちらはホテルではなく公民館のようなところなので、規模は40人〜60名程度を想定してました。
規模と場所が決まったところで我々がしたことは、企画書作りです。もちろん二人だけでは実現するとは思ってませんでしたので、実行委員会をつくり、そこで実現に向かうという方法を検討しました。もう一つ検討していたのは、普通の式じゃない式をコーディネートしてくれるウエディングプランナー会社にお願いするということでした。ネットで調べると意外と面白い結婚式をしている人たちはいるもので、農場でやったり公園でやる結婚式をコーディネートする会社を見つけ、そちらに相談することも検討しました。
年が明け、いよいよ本格的に動き出さなきゃいけないなぁと思った我々がしたのはこんな感じ。
①企画書つくり
②タスクリスト作成
③スケジュール作成
④予算書作成
普通のイベントを企画するときにやるような作業を2人でやりました。しかし、結婚式とは特別なもので、案内文や予算、実際の式でどうしたらいいかはやはり想像がつかないことばかりでした。どうしようか2人で悩んでいたとき、たまたま参加していたファンドレイジングセミナーで名刺交換をしていたEN-DO企画さんの存在を思い出しメッセージをしました。
zen
先日のファンドレイジング勉強会ではありがとうございました。
その際にお話できれば良かったのですが、実は昨年に結婚を致しまして、今年の夏あたりに結婚式を挙げたいと思っています。場所は西和賀のブナ林の中がいいと思っていまして、そのうち相談をさせていただくことがあるかもしれませんが、その際はよろしくお願い致します。
遠藤
昨日はお疲れ様でした
ご結婚おめでとうございます
末永くお幸せに!
私は結婚して22年になります
結婚も結婚式も良いものだよ
ということを知って欲しくて
夫婦で頑張っております
ぜひ楽しいこと、地元の宣伝になること、参加してくれた方が喜んで頂けることなどなど、でしょうか?(低料金で!) 一緒に考えませんか?
方法はたくさんあるのでいろいろとお話したいですね
ぜひよろしくお願い致します
ちなみにこの後、第一回目の打ち合わせを西和賀でしたときは猛吹雪。
EN-DOと面会したことで、いろんなことがクリアになりました。
規模、内容、コンセプト。とくにも「自分ちがやりたい式をやるのが1番いい」という言葉にはとても背中を押してもらった感じです。
スケジュールを決め、お互いのタスクを整理し、打ち合わせをする。これを繰り返すだけで、我々のモヤモヤはひとつひとつ解消されていきました。
結婚式で1番苦労したことは?と聞かれるのですが、終わってしまえばあまり思い出せなくて、細かい調整が1番大変だった気がします。
誰を呼ぶか、リスクはどうか、来た人はどう感じるのか。このあたりはとても自分たちを苦しめました。呼ぶ人、来た人の気持ちを考え始めると、何も動き出せないような気持ちになります。でも、ある人から言われて楽になったのは、「自分たちが心から呼びたい人、やりたい式をやるのが1番いい結婚式になるよ」との言葉でした。
誰を呼ぶか問題は本当に悩みました。最初リストを作ったとき、結婚式だけでで80人くらいになりました。当初想定していた倍くらいの人数です。
そこから、遠方の人は泣く泣くリストから外し(本当に来てほしかった人はたくさんいた)、60名まで減らすことができました。なぜ60名にしたかというと式会場まで行くバスの人数の限りと、森の中を歩けるギリギリの人数だからです。1番よめなかったのは親族でしたが、意外と声かけた人はみんな参加に◯をしてくれて、リストが決まったときはホッとしました。
招待状を作り、細かい現場の調整を進めていきます。この間も結婚式会場の下見は怠りませんでした。林道の雪がなくなり、すぐに下見に行きました。この下見はEN-DO企画さんも同行してくれ、式会場までの道のりがどれほど大変かということが共有できたことが良かったです。また逆に、歩いたことで想像よりも辛くないことも伝わった気がします。
春になってからの現地下見は7回ほど行いましたが、この間、3回は遠藤企画さんも同行しています。
披露宴の方も準備を進め、お願いする料理人の方、スタッフ、宿泊地との調整ひとつひとつをクリアにしていきます。ひとつひとつモヤモヤが晴れていく感覚はとても爽快感がありました。
あとは、天気。結婚式当日の週間予報が出たとき、結婚式当日は雨予報。さて、当日はどうなるのか。
つづく。
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