見出し画像

冬に外へ出歩くということ

ある程度の雪が積もるところでは、雪で地続きになっているので、見方を変えると、どこまでも歩いていける。雪が無い時は、ヤブだらけだったあの場所も今は雪の下。雪国は全てが自分の裏山と化す。

ここ数日雪が降らないので、除雪はお休み。
冒頭にも書きましたが、雪国の冬の楽しみは、普段行けないような場所に簡単に行けてしまうことです。今日は、両親に引き連れられ、岩手県と秋田県の県境、巣郷地区を歩いてきました。今年は今まで以上に西和賀のフィールドを覚えたいと思っています。

バックカントリー

巣郷地区は西和賀でもトップクラスに雪が多い場所です。私の暮らすところよりも30cm以上は多いと思われます。それでも奥羽山脈の中では1番標高が低いところらしく、ここに道が作られたのも納得します。雪が多くて、ただのズボ足だとすぐに身動きが取れなくなってしまうので、テレマークスキーを履いて歩きます。テレマークスキーは歩きも滑りも出来るスキーで、バックカントリーをやるにはもってこいのアイテムです。

アルペンと違い、かかと部分が上がるので、歩ける。スキーの裏はウロコ状になっていて、上り坂でも落ちない仕組みになっている。テレマークターンと言うかかとを上げて曲がる技法がある。

雪が創り出す不思議な現象

歩き始めてしばらくすると林の中に入りました。林の中を見上げると、木の面の一方向だけが白くなっています。“着雪”と呼ばれる現象で、雪が吹き荒れた際、電柱や木に雪が付着して出来上がります。面白いことに、「着雪だな〜」と思って後ろを振り返ると裏には雪が付着していないので、ただの茶色い木になっています。

裏の写真も撮れば良かった。。。

冠雪という現象。木自体は小さいのに雪は大きくて木が折れそう。

杉林を抜けるとブナやナラの雑木林になりました。この地方で薪のための春に木を切り出す春木山にピッタリのエリアだと感じました。去年の春先に春木山を体験させていただいたのですが、ブナとナラの重さの違いに驚かされました。大げさに言えば、ブナはナラの二倍くらいありそうです。それくらい多くの水を含んでいるということがよくわかります。

冬はモノクロの世界だけじゃない

ブナの林はとても明るく感じます。葉っぱが落ちたというのもあるのでしょうが、ブナの木肌はツルツルしていて、また色とりどりの地衣類が付着して、綺麗なパッチワークのようになっています。

ブナの木肌は見ていて飽きない。

眺めがいい小高い丘まで登ったら、簡単に昼食を済ませ、スキーで滑り降りました。下りの時間は上りの1/5といったところでしょうか。適度な傾斜と雪が気持ちがよく、テレマークターンもそこそこ出来ます。

木にぶつからないように滑り降りる。

雪が溶けてしまう前に、行きたいと思ったところは全部行こう。全部が自分の裏山なんですから。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?