産後のママにこそ!栄養を!!
1月26日 京都で行われた、日本病態栄養学会にて
「産後うつの栄養学的治療の試み」
として、薬に頼らずたんぱく質・鉄・ビタミンB群を強化して栄養療法で改善させた症例を発表してきました。
会場の様子はというと、私の発表は最後だったのですが、(写真は最初の始まる前の様子。)
この発表に合わせたかのように、50人近くの方がブースに続々と集まり発表を聞いてくださりました😳✨
発表後、新潟県の保健センターで働く管理栄養士の方から、お声掛けを頂き、
「現在、産後うつの方がとても増えてきている。この現状をどうにかしたいと思い、今回この発表を新潟から聞きにきました。」と言われ、
とても、嬉しく思ったと同時に、今回の発表内容にとても意味があったことを強く感じました。
うつとは、精神的疾患だから、その方の物事に対する考え方・捉え方が悪い・・・ストレスに弱い人・・・💦と思われがちですが、
実は心の状態も、食事による栄養が作り出していることを理解していく必要があります。
しかし、今の栄養学では、心と栄養の繋がりに対しての認知が乏しく💦栄養学的アプローチという視点が見えていないのが、現状まだまだあることも実感しました。
私が、普段うつや、落ち込みやすいといった女性に毎日の食事内容を尋ねると、
ほとんどの方が糖質過多食、甘いものが大好きと言った状況です。
うつは、体に必要な栄養(たんぱく質・脂質・ビタミン・ミネラル類)が摂取できていないことから体が弱まり、それと同時に心も一緒に弱まっていくのかと思います。
特に産後のママは、赤ちゃんを無事お産した後、育児に追われ自分の食事が疎かになりがちです。時間がなく簡単で済ませるため、すぐに食べられるパンやおにぎりだけ・・・という声もよく聞きます。
妊娠前、妊娠期間中に栄養をしっかり摂取する事は産後うつ予防には必須です。
ですが、それに加え産後のママへのアプローチも
出産したら終わり。ではなく、その後の栄養の必要性をお産時のママにしっかりと伝えていく大切さを強く感じています。
今回の発表で、数名の管理栄養士の方から発表後、声をかけてもらい「うつに対しての栄養療法について、もっと学んでいきたい✨」と会話を交わせたことは、
各地方に、うつには栄養だ!という思いを持つ管理栄養士が増える、一歩になったかと思います。
私にとって、このように、一例でも産後うつが改善した症例を発信するという意味の大切さを感じた、学会発表となりました。
※ちなみに、当時この栄養療法を実施するにあたって参考にした本はこちらです↓
ぜひ、うつに対しての栄養療法を実施するにあたって、はじめに読んで頂きたい一冊です。