【解答解説】第38回管理栄養士国家試験(問43)
問題
大豆および大豆加工品に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
(1)大豆の吸水速度は、小豆よりも遅い。
(2)大豆たんぱく質の第一制限アミノ酸は、リシンである。
(3)大豆油に含まれる主な脂肪酸は、リノール酸である。
(4)大豆のレクチンは、乳化剤として利用されている。
(5)濃縮大豆たんぱく質のたんぱく質含量は、分離大豆たんぱく質より多い。
解答
(3)
解説
(1)×
大豆の吸水速度は、小豆よりも速いです。
(2)×
大豆は、アミノ酸スコアが100のため、第一制限アミノ酸はありません。
リシンが第一制限アミノ酸となるのは、米や小麦などの穀物が多いです。
(3)⚪︎
リノール酸は、n-6系多価不飽和脂肪酸の一つです。
(4)×
乳化剤として利用されているのは、大豆レシチンです。
レクチンは、大豆に含まれる糖タンパクの一つで、生だと有毒性があります。
(5)×
大豆たんぱく質は、脱脂大豆から生成されます。大豆たんぱく質のうち、濃縮大豆たんぱく質は脱脂大豆から糖質と灰分を取り除いたもの、分離大豆たんぱく質はたんぱく質だけを分離したものです。分離大豆たんぱく質は、90%前後のたんぱく質を含有しており、純度が高く、濃縮大豆たんぱく質よりもたんぱく質含量が多くなっています。